日経BP社に取材いただいた記事が公開されました!

相続でつまずかないための基本用語解説

​相続を円満に乗り切るには、まず法律の「建前」を理解し、家族間の「本音」とのギャップを埋める必要があります。この土台となるのが、専門用語の正確な理解です。

本記事では、この「相続完全ガイド」を通じて必須となる用語を、「人・権利」「財産・評価」「手続き」「税金」の4つの視点から整理します。


1. 相続に関わる「人と権利」の用語

主に、誰が、どれだけの権利を持っているかに関わる基本的な用語です。

用語意味と、対策上のポイント
被相続人亡くなって財産を残す人。「財産を渡す側」の親御さんを指します。
法定相続人法律で定められた相続人の範囲。配偶者は常に相続人。子、親、兄弟姉妹には順位があり、順位が高い人が優先されます。
代襲相続本来相続人になるはずだった方が先に亡くなっていた場合などに、その子(孫や甥姪)が代わりに相続権を持つ制度。戸籍調査で代襲の有無を必ず確認が必要です。
受遺者遺言書によって、財産を「もらう」と指定された人。相続人以外の第三者(例:内縁の妻、特定の団体)も指定できます。
生命保険受取人契約に基づき、死亡保険金を受け取る人。保険金は「みなし相続財産」として相続税の対象となりますが、受取人固有の財産であり、遺産分割協議の対象外です。
法定相続分法律が定める、各相続人の財産取得割合の目安。遺言書や家族の合意(遺産分割協議)があれば、この割合通りに分ける必要はありません。
遺留分兄弟姉妹以外の相続人(配偶者、子、親)に、最低限保障されている遺産の取得分。遺言書を作成する際に、これを侵害しないよう配慮が必要です。

2. 相続に関わる「財産と評価」に関する用語

相続税の申告や、公平な遺産分割のために財産をどのように見極めるかに関わる用語です。

用語意味と、対策上のポイント
相続財産プラス(預貯金、不動産)とマイナス(借金)のすべて。不動産などは時価ではなく相続税評価額で評価します。
みなし相続財産法的には相続財産ではないが、相続税の課税対象となる財産。生命保険金死亡退職金が代表的で、独自の非課税枠があります。
非課税財産相続財産に含まれるが、相続税の課税対象とならない財産。墓地、仏壇、仏具などが該当します。
寄与分特定の相続人が、被相続人の療養看護や事業の手伝いなどで財産の維持・増加に貢献したと認められる場合の取得分。トラブルになりやすいため、生前に遺言書などで明確な意思を残すことが重要です。
特別受益特定の相続人が、被相続人から生前に受けた多額の援助(住宅資金の贈与など)。遺産分割時に公平性を保つため、遺産に持ち戻して計算します。
名義預金預金の名義は子や孫になっているが、実際は親(被相続人)が資金を拠出し管理していた預金。税務調査で相続財産と認定されやすいため注意が必要です。
路線価宅地が面する道路につけられた、1平方メートルあたりの評価額。主に相続税や贈与税の算定に用いられ、時価の約8割を目安とされています。
生前贈与生きているうちに自分の財産を子や孫に贈与すること。暦年贈与(年間110万円の非課税枠)などを活用した相続税対策の基本です。

3. 相続開始後の「手続き」に関する用語

相続開始後、期限内に実行しなければならない重要事項に関する用語です。

用語意味と、対策上のポイント
相続人確定亡くなった親(被相続人)の出生から死亡までの連続した戸籍謄本を取得し、法的に誰が相続人であるかを特定する手続き。すべての手続きの最初のステップです。
遺言書財産の分け方など、親の最終意思を記した書類。公正証書遺言にしておけば、紛失や偽造のリスクがなく、手続きがスムーズです。
遺産分割相続人全員で、どの財産を誰が取得するか話し合い、分けること。合意内容は遺産分割協議書にまとめます。
代償分割特定の相続人が不動産など分けにくい財産をすべて取得する代わりに、他の相続人に対し現金(代償金)を支払う方法。納税資金準備が重要になります。
相続放棄相続人が、被相続人の財産(プラス・マイナス問わず)の一切の承継を拒否すること。3ヶ月以内に家庭裁判所に申述が必要です。
限定承認相続財産のプラスの範囲内でのみ、マイナスの財産(借金)を引き継ぐ方法。手続きが複雑で、専門家の協力が不可欠です。
遺留分減殺請求遺言書などで遺留分を侵害された相続人が、侵害した人に対して遺留分を取り戻すために金銭を請求すること。現在は遺留分侵害額請求と名称が変わっています。

4. 相続税の「計算と特例」に関する用語

相続税申告における節税の核となる用語です。

用語意味と、対策上のポイント
基礎控除相続税が非課税となる最低ラインの金額。遺産総額がこれ以下なら、原則、申告は不要です。
配偶者の税額軽減配偶者が取得した財産のうち、最大1億6,000万円まで相続税がかからない特例。二次相続(配偶者死亡時の相続)を見据えた活用計画が極めて重要です。
小規模宅地の特例居住用や事業用に使っていた土地の評価額を、最大80%減額できる特例。相続税の節税において最も効果の高い特例です。
税務調査相続税の申告内容に誤りや漏れがないかを税務署が調査すること。名義預金生前贈与の履歴が主な調査対象となりやすいです。

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相続に関する重要用語を理解したことで、あなたは専門的な情報を正確に捉える準備が整いました。この知識を活かし、あなたの家族にとって最適な対策を進めることが重要です。

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この記事を書いた人

石田 健雄のアバター 石田 健雄 FP事務所FPis(エフピス)代表

ファイナンシャルプランナー(CFP/1級FP技能士)の石田健雄です。

第一生命に35年間勤務した後、FP事務所を開業しました。第一生命では本社所属のFPとして、数多くのお客様に寄り添って資産運用や相続などのお困りごとを解決してきました。そのたびに頂いた感謝の言葉が忘れられず、自らFP事務所を開業するに至りました。

アドバイスに終わらず、お客さまの希望する未来の実現まで伴走しながらサポートすることをモットーとしています。詳しくは、下記リンクからホームページをご覧ください。

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