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早期退職に応募すべきか|決める前に確認する6つのポイントをFPが解説

早期退職に応募すべきか|決める前に確認する6つのポイントをFPが解説

ある日、社内メールで早期退職優遇制度の案内が届く。割増退職金の額を見て驚き、締め切りまでの2か月で人生の方針を決めなければならない——。近年、業績が好調な企業でも「黒字リストラ」と呼ばれる希望退職の募集が相次いでいます。応募すべきか、残るべきか。この判断を、金額の大きさだけで決めてしまうと後悔につながりかねません。当事務所の代表・石田自身、2025年3月に35年勤めた第一生命の早期退職制度に応募して退職した当事者です。その経験と、FPとしての実務の両方から、決める前に確認しておきたい6つのポイントを整理しました。

石田健雄 FP事務所FPis代表

監修:石田 健雄(FP事務所FPis代表)

CFP1級FP技能士第一生命35年早期退職の当事者

📌 この記事の要点

  1. 割増退職金は「額面」で判断しない。勤続35年なら退職所得控除は1,850万円あり、税負担は想像より軽いことが多い一方、受取総額がそのまま手元に残るわけでもありません。
  2. 2026年1月から、確定拠出年金の一時金と退職金の受取間隔のルールが実質「10年」に延びました。企業年金やiDeCoがある方は受け取る順番と時期で税額が変わります。
  3. 健康保険は任意継続と国民健康保険の二択。任意継続の申請期限は退職日の翌日から20日以内で、過ぎると選べません。
  4. 失業給付の日数は離職理由で大きく変わります。45歳以上60歳未満・被保険者期間20年以上の特定受給資格者なら330日、一般の離職者なら150日です。
  5. 最後に効くのは家族の合意です。数字を1枚の資料にまとめ、全員が納得するまで話し合った家庭ほど、決断後の迷いが少ない傾向があります。
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早期退職に応募すべきか、判断の全体像

早期退職に応募すべきかの判断は、①割増退職金の手取り、②健康保険、③失業給付、④公的年金、⑤住宅ローンと教育費、⑥家族の合意という6つの論点に整理できます。締め切りまでの限られた期間で、この順に確認していくのが現実的です。

早期退職優遇制度(希望退職制度、セカンドキャリア支援制度などと呼ばれます)の案内は、多くの場合、突然届きます。そして募集期間は1〜2か月程度と短いのが通例です。この短期間で「働き方」と「お金」の両方を決めなければなりません。

限られた時間で判断の質を上げるには、論点を分けて順番に確認することが有効です。当事務所では、次の6つの順序でご一緒に確認しています。

確認する論点 ここを間違えると
割増退職金の手取り額 額面で判断し、実際の手取りとの差に驚く
健康保険(任意継続か国保か) 20日の期限を逃し、選択肢が消える
失業給付(日数・開始時期) 収入の空白期間を読み違える
公的年金への影響 繰上げ受給を安易に選び、生涯減額が確定する
住宅ローンと教育費 退職後は借換え・借入が難しくなる
家族の合意 決断後に家庭内で不信が残る

なお、東京商工リサーチの集計によると、2025年(1月〜11月10日)に早期・希望退職を募集した上場企業は41社、対象人数は約1万1000人で前年の約1.2倍とされています。業績が黒字であっても組織を軽くする動きは広がっており、これは特別な事情の方だけの話ではなくなりつつあります

①割増退職金は「額面」ではなく手取りで考える

退職金は他の所得と分けて課税される分離課税で、退職所得控除を差し引いた後さらに2分の1を掛けて所得を計算します。勤続20年超の控除額は「800万円+70万円×(勤続年数−20年)」。勤続35年なら1,850万円が控除されます。

早期退職の案内を受け取って、まず目を奪われるのが割増退職金の額です。企業によっては基本給の数十か月分が上乗せされます。ただし、判断すべきは額面ではなく手取りです。

退職所得の計算のしくみ

退職金は、給与や年金とは分けて計算する「分離課税」です。計算は次の2段階です(国税庁「No.1420 退職金を受け取ったとき」)。

  1. 退職所得控除額を計算する
    勤続20年以下:40万円 × 勤続年数(最低80万円)
    勤続20年超:800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年)
    ※勤続年数の1年未満の端数は切り上げます(10年2か月なら11年)
  2. 退職所得を計算する
    (退職金の総額 − 退職所得控除額)× 1/2 = 退職所得
勤続年数 退職所得控除額
20年 800万円
25年 1,150万円
30年 1,500万円
35年 1,850万円
38年 2,060万円

具体例:勤続35年・退職金3,000万円のケース

仮に、割増分を含めた退職金の総額が3,000万円、勤続35年だった場合の概算です。

  • 退職所得控除額:800万円+70万円×15年=1,850万円
  • 退職所得:(3,000万円−1,850万円)×1/2=575万円
  • 所得税・復興特別所得税:約74万円/住民税:約58万円
  • 手取りの目安:約2,868万円

税負担は約131万円、率にすると4%強です。給与所得と比べれば大きく優遇されています。「税金で半分持っていかれる」という誤解をお持ちの方が少なくありませんが、実際にはそうではありません。

注意:上記はあくまで概算です。企業年金の一時金や、同じ年に複数の退職手当等を受け取る場合は計算が変わります。実際の税額は勤務先の担当部署や税理士にご確認ください。

「退職所得の受給に関する申告書」を必ず出す

この申告書を勤務先に提出していれば、勤務先が正しい税額を計算して源泉徴収するため、原則として確定申告は不要です。提出していないと、支払金額に対して一律20.42%が源泉徴収され、確定申告で精算することになります。手続き上の落とし穴なので、退職時の書類は必ず確認してください。

企業年金・iDeCoがある方は「受け取る順番と時期」で税額が変わる

前に受け取った退職手当等があると、退職所得控除は重複期間を差し引いて調整されます。対象期間は通常「前年以前4年内」ですが、確定拠出年金の一時金は2026年1月1日以後の支給分から「前年以前9年内」に延長されました。

早期退職では、退職金に加えて企業年金や確定拠出年金(企業型DC・iDeCo)の一時金を受け取る方が多くいらっしゃいます。ここに、2026年から変わったばかりのルールがあります。

ケース 重複期間を調整する対象期間
前に退職手当等を受け取っている場合 前年以前4年内(いわゆる5年ルール)
確定拠出年金の老齢給付金を一時金で先に受け取り、その後に退職手当等を受け取る場合
(2026年1月1日以後に支払を受けるもの)
前年以前9年内(いわゆる10年ルール)
前年以前19年内に退職手当等を受け、本年中に確定拠出年金の老齢給付金を受ける場合 前年以前19年内

つまり、iDeCoの一時金を先に受け取ってから退職金を受け取る場合、間隔を10年空けないと退職所得控除が目減りするという改正です(国税庁「No.2732 退職手当等に対する源泉徴収」)。早期退職を機にiDeCoを一時金で受け取ろうとお考えの方は、受け取る順番と年をずらすだけで税額が変わる可能性がありますので、締め切り前にご確認ください。

この論点は税務の専門領域にまたがります。金額が大きくなる場合は、税理士へのご相談をお勧めします。

②早期退職後の健康保険は任意継続か国民健康保険か

退職後の健康保険は、任意継続、国民健康保険、家族の被扶養者の3択です。任意継続の申請期限は退職日の翌日から20日以内。協会けんぽの場合、2026年度の標準報酬月額の上限は32万円で、保険料は全額自己負担になります。

見落とされやすく、しかも期限を過ぎると取り返しがつかないのがこの論点です。

3つの選択肢

  • 任意継続:退職前の健康保険に最長2年間継続加入。資格喪失日の前日までに継続2か月以上の被保険者期間が必要で、申請は退職日の翌日から20日以内
  • 国民健康保険:お住まいの市区町村へ加入。保険料は前年の所得をもとに計算されるため、退職1年目は高くなりがちです。
  • 家族の被扶養者になる:配偶者やお子様の健康保険の扶養に入る。収入要件があります。

任意継続の保険料

在職中は会社と折半していた保険料が全額自己負担になるため、単純にはおよそ2倍になります。ただし上限があり、協会けんぽの場合、2026年度(令和8年度)の任意継続被保険者の標準報酬月額の上限は32万円です。退職時の標準報酬月額がこれを上回っていた方は、上限額で計算されるぶん負担が抑えられます。

勤務先が健康保険組合の場合は、上限額や付加給付の内容が組合の規約によって異なります。大手企業の多くは独自の健康保険組合ですので、退職前に組合へ直接ご確認ください。

比べ方の手順

  1. 健康保険組合(または協会けんぽ)に、任意継続した場合の月額保険料を問い合わせる
  2. 市区町村の窓口またはウェブサイトで、国民健康保険料を試算する
  3. 2年間の合計で比較する(国保は2年目に下がることが多いため、初年度だけで比べない)
  4. 健康保険組合の付加給付(高額療養費の上乗せなど)の有無も考慮する

収入が大きく下がる見込みの方は、2年目に国民健康保険へ切り替えたほうが有利になることもあります。

③失業給付はいつから、いくら受け取れるか

基本手当の所定給付日数は離職理由で大きく変わります。特定受給資格者で45歳以上60歳未満・被保険者期間20年以上なら330日、60歳以上65歳未満なら240日。一般の離職者は20年以上でも150日です。

早期退職優遇制度による退職が、雇用保険上どの区分になるかはハローワークが離職票の内容をもとに判定します。会社都合(特定受給資格者)として扱われる場合が多いものの、制度の設計によって異なるため、事前に断定はできません。ただし、どちらになるかで受け取れる日数は大きく違います。

一般の離職者(自己都合・定年など)

被保険者期間 所定給付日数
1年以上10年未満 90〜120日
10年以上20年未満 120日
20年以上 150日

特定受給資格者・一部の特定理由離職者

年齢 10年以上20年未満 20年以上
45歳以上60歳未満 270日 330日
60歳以上65歳未満 210日 240日

なお、正当な理由がない自己都合退職の場合の給付制限期間は、2025年4月1日以降に離職した方から原則1か月に短縮されています(従来は2か月)。また、離職期間中に教育訓練を受ける場合は給付制限が解除される仕組みも設けられました。

65歳を過ぎて離職すると、基本手当ではなく「高年齢求職者給付金」(一時金)になります。金額の考え方がまったく異なりますので、60代の方は退職日の設定が受給額に影響する場合があります。

④公的年金への影響と、繰上げ・繰下げの判断

早期退職で厚生年金の加入期間が短くなると、将来の老齢厚生年金が減ります。収入が途切れても繰上げ受給は慎重に。減額率は1か月0.4%で、60歳受給開始なら24%減が生涯続き、請求の取消しはできません。

繰上げ受給は「生涯」の減額

退職後に収入が途切れると、年金の繰上げ受給が頭をよぎります。しかし昭和37年4月2日以後生まれの方の減額率は1か月あたり0.4%で、60歳から受け取ると24.0%の減額が一生続きます。しかも繰上げ請求は取り消せません。加えて、事後重症による障害年金を請求できなくなる、国民年金に任意加入できなくなるといった影響もあります(日本年金機構)。

受給開始年齢 減額率
60歳 24.0%
61歳 19.2%
62歳 14.4%
63歳 9.6%
64歳 4.8%

退職後の生活費が心配な場合でも、まずは失業給付、退職金の一部取り崩し、配偶者の収入などで橋渡しできないかを検討し、繰上げは最後の選択肢として考えるのが一般的です。

繰下げ受給という選択

逆に、独立や再就職で収入を確保できるなら、繰下げ受給によって1か月あたり0.7%増額でき、75歳まで繰り下げれば最大84%の増額になります。早期退職後にどう働くかと、年金をいつから受け取るかはセットで考える論点です。

在職老齢年金の基準額が引き上げられました

働きながら老齢厚生年金を受け取ると、賃金と年金の合計が一定額を超えた場合に年金の一部が支給停止となります。この支給停止調整額は、2026年(令和8年)4月から月額51万円が65万円に引き上げられました(日本年金機構)。60代で再就職して働き続ける場合、以前より年金が止まりにくくなっています。

⑤住宅ローンと教育費は「退職前」に手を打つ

住宅ローンの借換えや新規借入、教育ローン、カードの新規作成は、会社員という属性があるうちのほうが通りやすくなります。退職後に検討すると選択肢が狭まるため、応募を決めた段階で先に動くべき論点です。

これは税や社会保険の話ではありませんが、実務上とても大きな差になります。金融機関の審査では、勤務先と勤続年数が重要な要素になります。退職して自営業や無職になると、条件が変わることがあります。

  • 住宅ローンの借換え:金利を下げられる余地があるなら、退職前に済ませておく
  • 繰上返済とのバランス:退職金でローンを一括返済すると手元資金が薄くなります。低金利のローンを慌てて返すより、生活防衛資金を厚く持つほうが安心な場合もあります
  • 教育費:お子様の学費のピークがいつ来るかを、退職後の収入見通しと重ねて確認する
  • クレジットカード・各種契約:必要なものは在職中に作っておく

特に50代は、住宅ローンの残債と教育費のピークが重なりやすい年代です。「割増退職金でローンを完済できる」という発想は魅力的ですが、完済した瞬間に手元資金が細ると、その後の選択肢が狭まります。返済より先に、生活費の何か月分を確保するかを決めるのが順序です。

⑥家族の合意 ─ 早期退職の決断で最後に効くもの

早期退職はご本人だけの問題ではありません。制度を使うメリット・デメリット、退職後の計画、家計の見通しを1つの資料にまとめ、家族全員が納得するまで話し合った家庭ほど、決断後の迷いが少ない傾向があります。

当事務所の代表・石田が自身の応募を決めたとき、メリット・デメリット、事業計画、今後のファイナンシャルプランニングをすべて1つの資料にまとめ、家族全員が納得するまで話し合いを重ねたといいます。応募したのは締め切り当日でした。

この「資料にまとめる」という手順には意味があります。頭の中だけで考えていると、不安と期待が入れ替わり立ち替わり出てきて結論が定まりません。書き出すことで、決めるべきことと、まだ分からないことが分かれます。

家族と共有したい5項目

  1. 退職金の手取り見込み額と、それをどう使うか(生活費・返済・運用の配分)
  2. 退職後の収入の見通し(再就職・独立・年金までの橋渡し)
  3. 健康保険と年金の手続き、月々いくら払うことになるか
  4. 今後10年・20年の家計収支シミュレーション(教育費のピークを含む)
  5. うまくいかなかった場合にどうするか(撤退の目安)

5番目まで話しておくと、決断の質が上がります。「うまくいかなかったらどうするか」を先に決めた家庭は、その後の迷いが少ない——ご相談を通じて実感していることです。

早期退職に応募したほうがよい人・慎重に考えたい人

早期退職の判断は、退職後の計画が具体的にあるか、生活費の何か月分を確保できるか、家族の合意があるかで分かれます。金額の大きさだけを理由にした応募は、後悔につながりやすい判断です。

応募を前向きに検討できる方 慎重に考えたい方
退職後にやりたいことが具体的にある 「とりあえず辞めてから考える」状態
もともと定年前に辞める予定だった 制度の案内を見て初めて退職を考えた
再就職・独立の見通しが立っている 再就職市場の相場を調べていない
生活費の1〜2年分を確保できる 退職金の大半をローン返済に充てる予定
家族と話し合い、合意できている 家族にまだ相談していない
残った場合の働き方に納得できない 会社に残っても十分に活躍できそう

なお、応募しないという判断も、まったく同じ重みを持つ正しい選択です。会社に残って定年まで働き、その間に厚生年金を積み増すほうが、生涯の手取りで有利になるケースは珍しくありません。

配偶者・ご家族が早期退職を検討している方へ

配偶者の早期退職は、世帯の家計・健康保険・年金すべてに関わります。反対か賛成かの前に、退職後の家計がどうなるかを一緒に数字で確認することが、結論を出す近道です。

当事務所にご相談にお越しくださる方の多くは50代の女性です。その中には、「夫が早期退職を考えているが、どう受け止めればよいか分からない」というご相談も少なくありません。おひとりで判断を抱えている方も、ご夫婦でお越しになる方もいらっしゃいます。

配偶者の立場で確認しておきたいこと

  • ご自身の健康保険はどうなるか:配偶者の扶養に入っていた場合、退職に伴って国民健康保険や国民年金第1号被保険者への切り替えが必要になります
  • 国民年金の第3号被保険者から外れるか:外れる場合、ご自身の保険料負担が発生します
  • 世帯の生活費が何年もつか:収入が途切れる期間を、預貯金と退職金でどう埋めるか
  • 教育費のピークと重ならないか:お子様の進学時期との重なりは要注意です
  • ご自身が働く選択肢はあるか:世帯の収入源を複数持つという考え方

賛成か反対かを議論する前に、この5点を数字で確認してみてください。感情の対立に見えていたものが、実は情報の不足だったというケースがよくあります。ご夫婦のどちらか一方だけでのご相談も歓迎しています。

同じ制度で辞められた方へ

早期退職の直後は、退職金の運用、企業年金の受け取り方、確定拠出年金の移換、健康保険と年金の切り替えが同時に押し寄せます。期限のあるものから順に整理すれば、慌てずに進められます。

この記事を、すでに早期退職を選ばれた方がお読みくださっているかもしれません。当事務所の代表・石田も、2025年3月末に同じ制度で第一生命を退職した一人です。

退職直後は、やるべきことが一度に押し寄せます。実際にご相談を受けている内容は、次のようなものです。

  • 割増退職金をどう置いておくか(すぐに運用すべきか、しばらく待つべきか)
  • 企業年金を一時金で受け取るか、年金形式で受け取るか
  • 確定拠出年金の移換手続き(退職後6か月以内に手続きをしないと自動移換となり、運用されないまま手数料がかかります)
  • 国民年金・国民健康保険の切り替えと、その保険料
  • 翌年に来る住民税の負担(前年の所得に対して課税されるため、収入が減った年に大きな支払いが来ます)
  • 失業給付を受けるか、すぐに次の仕事に就くか

ご自身が早期退職を経験したFPに、そのまま話せる場所として使っていただければと思います。初回相談は90分無料、その後1年間の伴走サポートも無料です。何から手をつけるべきかの整理だけでも構いません。

石田自身の決断の経緯は、なぜ私は57歳で早期退職を選んだのか|35年勤めた会社を辞めた日に書きました。判断の中身を知っていただくうえで、あわせてお読みください。

早期退職に関するよくある質問

早期退職に応募すべきか、何から考えればよいですか?
退職後にやりたいことがあるかどうかから考えてください。金額の大きさは判断の入口にはなりますが、決め手にはなりません。そのうえで、割増退職金の手取り、健康保険、失業給付、年金、住宅ローンと教育費、家族の合意の順に確認していくと整理しやすくなります。
割増退職金に税金はかかりますか?
かかりますが、大きく優遇されています。退職所得控除を差し引き、さらに2分の1を掛けた金額に課税されます。勤続35年なら控除額は1,850万円です。「退職所得の受給に関する申告書」を勤務先に提出していれば、原則として確定申告は不要です。
退職所得控除はいくらになりますか?
勤続20年以下は40万円×勤続年数(最低80万円)、20年超は800万円+70万円×(勤続年数−20年)です。勤続年数の1年未満の端数は切り上げます。
健康保険は任意継続と国民健康保険のどちらが得ですか?
一概には言えません。退職1年目は前年の所得で国民健康保険料が決まるため任意継続が有利なことが多く、2年目は逆転する場合があります。2年間の合計で比べてください。任意継続の申請期限は退職日の翌日から20日以内です。
早期退職は会社都合になりますか、自己都合になりますか?
ハローワークが離職票の内容をもとに判定します。早期退職優遇制度による退職は特定受給資格者として扱われる場合が多いものの、制度の設計によって異なります。判定によって失業給付の日数が大きく変わりますので、離職票の離職理由欄は必ず確認してください。
失業給付は何日分もらえますか?
離職理由と年齢、被保険者期間で決まります。特定受給資格者で45歳以上60歳未満・被保険者期間20年以上なら330日、60歳以上65歳未満なら240日です。一般の離職者は20年以上でも150日です。
収入がなくなるので、年金を繰り上げて受け取ってもよいですか?
慎重にご検討ください。減額率は1か月あたり0.4%で、60歳から受け取ると24.0%の減額が生涯続きます。繰上げ請求は取り消せません。まずは失業給付や退職金の一部で橋渡しできないかを確認することをお勧めします。
iDeCoの一時金と退職金は、受け取る順番で違いが出ますか?
出ます。2026年1月1日以後に支払を受ける確定拠出年金の一時金については、前年以前9年内に受け取った退職手当等との重複期間が調整されます。実質的に受取間隔のルールが5年から10年へ延びた形です。金額が大きい場合は税理士へのご相談をお勧めします。
夫が早期退職を検討していますが、妻として何を確認すればよいですか?
ご自身の健康保険と国民年金の扱いがどうなるか、世帯の生活費が何年もつか、教育費のピークと重ならないかの3点をまずご確認ください。賛成・反対を論じる前に数字を並べると、話し合いが進みやすくなります。
もう早期退職してしまいましたが、今から相談できますか?
もちろんです。退職後は、確定拠出年金の移換(退職後6か月以内)、健康保険と年金の切り替え、翌年の住民税など期限のある手続きが続きます。何から手をつけるかの整理からご一緒できます。初回相談は90分無料です。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。FP相談・保険・証券をワンストップで提供します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。

対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

  • 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
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  • 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
  • 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料

📍 FP事務所FPis(エフピス)
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この記事を書いた人

石田 健雄のアバター 石田 健雄 FP事務所FPis(エフピス)代表

ファイナンシャルプランナー(CFP/1級FP技能士)の石田健雄です。

第一生命に35年間勤務した後、FP事務所を開業しました。第一生命では本社所属のFPとして、数多くのお客様に寄り添って資産運用や相続などのお困りごとを解決してきました。そのたびに頂いた感謝の言葉が忘れられず、自らFP事務所を開業するに至りました。

アドバイスに終わらず、お客さまの希望する未来の実現まで伴走しながらサポートすることをモットーとしています。詳しくは、下記リンクからホームページをご覧ください。

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