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年金繰り下げ受給は得か損か|65歳・70歳・75歳の損益分岐点と最適な選び方

年金の繰り下げ受給は得か損か|65歳・70歳・75歳の損益分岐点と最適な選び方

「65歳からもらい始めた友人と、70歳まで待った自分——生涯でいくら差がつくのか」。じつは月20万円の年金を70歳まで繰り下げると、80歳時点での累計受給額は65歳受給とほぼ同額になり、それ以降は毎年約101万円ずつ差が拡大します。しかし損益分岐点だけで判断するのは危険です。税・社会保険料の負担増、配偶者の加給年金停止、健康状態——これらを組み合わせて初めて「あなたにとっての最適解」が見えてきます。この記事では、FP事務所FPisが具体的な数字と3つの事例を使って丁寧に解説します。

石田健雄 FPis代表

石田 健雄|FP事務所FPis代表
CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超の年金・老後資金・相続をサポート。
CFP1級FP技能士IFA保険募集人

📌 この記事の要点

  1. 繰り下げると1ヶ月あたり0.7%増額、75歳まで最大84%増(2022年改正で上限延長)
  2. 額面の損益分岐点:70歳繰り下げ→約80歳、75歳繰り下げ→約86歳。65歳男性の平均余命は約84歳なので多くの方で繰り下げが有利
  3. 手取りベースでは損益分岐点が1〜3年遅くなる:税・健康保険・介護保険が年金増額に連動して増加するため
  4. 配偶者がいる場合は要注意:繰り下げ中は加給年金(年最大約39.7万円)が停止。場合によっては繰り下げが不利になる
  5. 「健康状態・就労継続・配偶者の有無」の3軸で個別判断するのが正解。一律の答えはない

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年金の繰り下げ受給とは?制度の基本と2022年改正のポイント

公的年金は原則65歳から受給開始だが、66〜75歳に繰り下げると1ヶ月あたり0.7%増額される。2022年4月改正で繰り下げ上限が70歳から75歳に延長。老齢厚生年金と老齢基礎年金はそれぞれ別々に繰り下げることも可能。(出典:日本年金機構「老齢年金の繰下げ受給」)

公的年金(老齢年金)は原則として65歳から受け取り開始ですが、希望すれば受給開始を遅らせること(繰り下げ)ができます。2022年4月の法改正により、繰り下げ上限年齢が70歳から75歳に引き上げられました。

増額率の仕組み

繰り下げの増額率は、1ヶ月あたり0.7%です。繰り下げた月数分だけ年金額が増え、その増額は一生涯続きます。

受給開始年齢 繰り下げ月数 増額率 月20万円の場合の受給額
65歳(基準) 0ヶ月 0% 月20万円
66歳 12ヶ月 +8.4% 月21.7万円
68歳 36ヶ月 +25.2% 月25.0万円
70歳 60ヶ月 +42.0% 月28.4万円
75歳 120ヶ月 +84.0% 月36.8万円
📌 2022年改正のポイント:2022年4月1日以降に65歳になる方(1957年4月2日以降生まれ)が75歳までの繰り下げの対象です。また、70歳以降に繰り下げ申出を行った場合、最大5年分を一括受給(繰り下げみなし制度)できる仕組みも同時に導入されました。(出典:日本年金機構「老齢年金の繰下げ受給」

老齢厚生年金と老齢基礎年金はそれぞれ別々に繰り下げることも可能です。たとえば「厚生年金は70歳から、基礎年金は65歳から受給する」という選択もできます。これにより、手取り額や税負担を調整する高度な戦略が可能になります。

65歳・70歳・75歳で受け取ると年金額はいくら変わる?早見表で比較

月20万円(年240万円)の年金を65歳受給した場合と比べると、70歳繰り下げで月28.4万円(年341万円)、75歳繰り下げで月36.8万円(年441万円)になる。年間受給額の差は最大約200万円。繰り下げ期間が長いほど増額効果が大きくなる。

「繰り下げるとどのくらい年金が増えるのか」を具体的な金額で見てみましょう。以下は、65歳時点の老齢年金が月20万円(年240万円)の方を例にした比較です。

受給開始 月額 年額 65歳受給との差(月)
65歳 20.0万円 240.0万円
66歳 21.7万円 260.2万円 +1.7万円
67歳 23.4万円 280.3万円 +3.4万円
68歳 25.0万円 300.5万円 +5.0万円
69歳 26.7万円 320.7万円 +6.7万円
70歳 28.4万円 340.8万円 +8.4万円
71歳 30.1万円 360.9万円 +10.1万円
72歳 31.7万円 381.1万円 +11.7万円
73歳 33.4万円 401.2万円 +13.4万円
74歳 35.1万円 421.4万円 +15.1万円
75歳 36.8万円 441.6万円 +16.8万円

月20万円の年金でも、75歳まで繰り下げると月36.8万円(年441万円)になります。老後の生活水準を大幅に改善できる可能性がある一方、その効果を得るためには「長生き」が前提となります。

損益分岐点は何歳?繰り下げが「得」になるボーダーラインを計算

65歳受給と比べた場合の損益分岐点(受給総額が逆転する年齢)は、70歳繰り下げで約80歳、75歳繰り下げで約86歳。厚生労働省の簡易生命表(2023年)では男性平均寿命81.09歳・女性87.14歳。65歳時点の平均余命で見ると男性約84歳・女性約89歳と、多くの方で繰り下げが有利になる計算。

損益分岐点とは、「繰り下げた場合の受給総額が、65歳から受給した場合の受給総額を上回る年齢」のことです。

📊 損益分岐点の目安(65歳受給との比較・額面ベース)
65歳受給
基準(損益分岐点なし)
70歳繰り下げ
約80歳で逆転
🔁 約80歳
75歳繰り下げ
約86歳で逆転
🔁 約86歳

※月20万円(65歳時点)を前提とした概算。税・社会保険料を考慮しない額面ベース。

損益分岐点の計算式

損益分岐点の考え方はシンプルです。

  • 70歳繰り下げ:65〜69歳の5年間(60ヶ月)受給なし → 受給額増加(月+8.4万円)で回収するのに約60ヶ月÷8.4万円 × 12 ≒ 約12年 → 70歳+12年=約82歳(端数・前受期間で多少前後)
  • 75歳繰り下げ:65〜74歳の10年間(120ヶ月)受給なし → 受給額増加(月+16.8万円)で回収するのに約120ヶ月÷16.8万円 × 12 ≒ 約11年 → 75歳+11年=約86歳
📌 平均寿命・平均余命との比較(出典:厚生労働省「令和5年簡易生命表」
平均寿命:男性81.09歳 女性87.14歳
65歳時点の平均余命:男性約19.4年(=約84歳) 女性約24.3年(=約89歳)
→ 平均余命ベースで考えると、70歳繰り下げは男女ともに損益分岐点(約80歳)を超える。75歳繰り下げも女性は約89歳で超える計算。

繰り下げ受給の「よくある誤解」TOP3

❌ 誤解①

「繰り下げると損する。早めにもらった方がいい」

✅ 正しい理解

65歳時点の平均余命まで生きた場合、70歳繰り下げは多くの方で有利です。「早めにもらった方が得」は、健康不安がある場合や生活費が不足する場合に限った話です。

❌ 誤解②

「繰り下げ中に死んだら損するだけ」

✅ 正しい理解

繰り下げ申出前に死亡した場合でも、遺族は死亡月の前月まで遡って年金を受け取れます(5年以内分)。また遺族厚生年金は繰り下げとは別制度です。

❌ 誤解③

「75歳まで繰り下げれば絶対お得」

✅ 正しい理解

75歳繰り下げの損益分岐点は約86歳。配偶者の加給年金停止や在職老齢年金の影響も考慮すると、必ずしも75歳まで待つことが最適とは限りません。個別シミュレーションが必要です。

「手取り」で考えると損益分岐点が変わる|税・社会保険料の影響

年金額が増えると所得税・住民税・国民健康保険料(後期高齢者医療保険料)・介護保険料が増加するため、額面の損益分岐点より手取りベースでは損益分岐点が1〜3年程度遅くなることがある。年間年金額が400万円を超えると確定申告が必要になる場合も。

額面の増額率だけで判断するのは危険です。年金が増えると以下の負担が連動して増えます。

増える負担 影響のしくみ
所得税 年金は「雑所得」として課税。公的年金等控除を差し引いた額に課税。受給額が多いほど税率も上がる可能性
住民税 前年の所得に基づき課税。年金増額の翌年から住民税が増加
後期高齢者医療保険料 所得割(前年所得×料率)と均等割の合計。所得増に比例して上昇
介護保険料 段階制(市区町村ごとに異なる)。年金所得が上がると段階が上がり保険料増加

📋 手取り試算例:A様(70歳・東京都在住・単身・厚生年金のみ)【65歳受給の場合】年金月20万円(年240万円)
公的年金等控除:110万円 → 課税雑所得:130万円
所得税(源泉徴収):約3.9万円 / 住民税:約7.5万円 / 後期高齢者医療保険料:約12万円 / 介護保険料:約8万円
合計負担:約31万円 → 年間手取り:約209万円(月約17.4万円)

【70歳繰り下げの場合】年金月28.4万円(年340万円)
公的年金等控除:110万円 → 課税雑所得:230万円
所得税:約12万円 / 住民税:約17万円 / 後期高齢者医療保険料:約19万円 / 介護保険料:約12万円
合計負担:約60万円 → 年間手取り:約280万円(月約23.3万円)

手取りベースの年間差:約71万円(額面差の約8.4万円×12=約101万円より約30万円少ない)
→ 手取りで損益分岐点を再計算すると、約81〜82歳(額面ベースの約80歳より約1〜2年遅くなる)

※概算。実際の税・保険料は世帯構成・住所・他の所得により異なります。具体的な計算は税理士・社会保険労務士へご相談ください。

⚠️ 住民税非課税世帯の境界線に注意:年金収入が一定額を超えると住民税非課税世帯から外れ、各種給付(高額療養費の自己負担上限・介護サービス費の減額など)が受けられなくなる場合があります。繰り下げ前に「境界線への影響」も必ず確認しましょう。(出典:厚生労働省「介護保険制度について」

繰り下げ受給中に注意したい「落とし穴」3つ

繰り下げの主な落とし穴は3つ。①配偶者がいる場合、繰り下げ中は加給年金(年約39.7万円)・振替加算が停止する。②在職老齢年金との組み合わせで支給停止額が増える可能性がある。③繰り下げ中に死亡した場合、5年以内なら遡及請求が可能だが5年超は時効消滅。

落とし穴① 加給年金・振替加算が停止する

⚠️ 特に配偶者がいる方は必確認

老齢厚生年金を繰り下げる場合、繰り下げ待機中は加給年金・振替加算も受け取れません。加給年金は配偶者が65歳未満の場合、年約39.7万円(2024年度)上乗せされる制度。繰り下げで年金自体は増えても、この期間の加給年金を丸ごと失う可能性があります。

加給年金が対象になる方は、繰り下げ前に必ず損得計算を行うことが不可欠です。(出典:日本年金機構「加給年金額と振替加算」

落とし穴② 在職老齢年金との組み合わせ

65歳以降も働きながら厚生年金に加入している場合、在職老齢年金の仕組みにより年金が一部または全額支給停止になることがあります(2024年度:基本月額と月収の合計が50万円超で停止)。

支給停止中の年金を繰り下げても、停止されていた部分は増額の対象外になる点に注意が必要です。高収入で働き続ける方は特に個別シミュレーションが重要です。(出典:日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」

落とし穴③ 繰り下げ待機中の死亡・5年時効

繰り下げを申出していない状態で死亡した場合、死亡月の前月まで遡った年金を遺族が受け取れます(遡及請求)。ただし、65歳から5年を超えた分については時効消滅します(例:73歳で死亡の場合、65歳〜68歳分の3年分は時効で受け取れない)。

2023年4月から「繰り下げみなし制度」の活用で5年分の一括受給ができるようになりましたが、この制度でも5年超分は取り戻せません。

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繰り上げ受給との比較|「早くもらう」vs「遅くもらう」どちらが正解か

繰り上げ受給は60〜64歳に開始でき、2022年改正後は1ヶ月あたり0.4%減額(最大24%減)。一度決定すると取り消し不可で、障害年金の請求権も失う。健康不安・生活費不足・配偶者との年齢差が大きい場合には選択肢になるが、慎重な判断が必要。

項目 繰り上げ受給(早める) 65歳受給(標準) 繰り下げ受給(遅らせる)
受給開始年齢 60〜64歳 65歳 66〜75歳
増減率 −0.4%/月(最大−24%) 基準 +0.7%/月(最大+84%)
取り消し 不可 途中で65歳受給に変更可
障害年金 請求権を失う
損益分岐点 約77歳(60歳受給の場合) 約80歳(70歳)・約86歳(75歳)

繰り上げ受給が向くケース:①重篤な疾患で平均余命が短い場合、②生活費が65歳まで確保できない場合、③配偶者との年齢差が大きく遺族年金設計を優先する場合。いずれも一度決定すると取り消しできないため、FPや社会保険労務士への相談を強く推奨します。

あなたに最適な受給開始年齢は?健康・就労・配偶者の3軸で判断する

繰り下げが向くのは健康状態が良好で就労継続が可能、かつ配偶者の加給年金対象でない人。健康不安・生活費不足・加給年金対象の配偶者がいる場合は早期受給が合理的なケースもある。一律の正解はなく、個別の状況に応じた判断が必須。

繰り下げが向く方
健康状態が良好で、長生きリスクに備えたい/65〜74歳の間も就労・資産取り崩しで生活費を確保できる/配偶者の加給年金・振替加算の対象ではない/年金額が多く、老後の生活水準をさらに上げたい
⚠️
65歳受給または繰り上げを検討した方がよい方
持病や健康不安があり、平均寿命まで生存できない可能性が高い/65歳時点で生活費が不足しており、資産もない/配偶者が加給年金の対象で、繰り下げによる停止額が大きい/在職老齢年金の支給停止額が大きく、繰り下げのメリットが薄い
💡 繰り下げ判断の3軸チェック

  1. 健康軸:現在の健康状態・家族の長寿歴・かかりつけ医の見立て
  2. 就労・資産軸:65歳以降も働けるか・資産取り崩しで何年持つか・iDeCo/退職金の活用余地
  3. 配偶者軸:加給年金・振替加算の有無・配偶者の年齢・遺族年金の試算

事例で見る繰り下げ受給の判断プロセス

事例A(68歳男性・就労継続中)は健康状態良好・資産4000万円のため70歳まで繰り下げ継続中。事例B(65歳女性・配偶者あり)は夫が加給年金対象のため65歳受給を選択。事例C(63歳男性・健康不安)は繰り上げではなく65歳まで待ち、iDeCoを取り崩す計画を立てた。

📋 事例A:A様(68歳・元会社員男性・資産4,000万円)現在も月20万円程度の収入で働き続けており、生活費には困っていない。健康診断も異常なし、父親が90歳まで存命だった家族歴。「平均寿命は軽く超えそう」と感じている。70歳まで繰り下げを継続中。65〜69歳の収入分は資産から取り崩し中(月10万円程度)。70歳受給後は月28.4万円で生活費を大幅に上回る見込み。
FPisのアドバイス:資産4,000万円なら65〜70歳の5年間(約600万円取り崩し)でも余裕あり。在職老齢年金の支給停止額を確認し、繰り下げのメリットを最大化する受給設計を提案しました。

📋 事例B:B様(65歳・女性・会社員の夫63歳と同居)夫(63歳)が加給年金の対象(年約40万円)。Bさんが老齢厚生年金を繰り下げると、繰り下げ期間中は加給年金が停止される。試算の結果、2年間の繰り下げで得られる増額分よりも、加給年金の停止損失のほうが大きいことが判明。65歳受給を選択。
FPisのアドバイス:老齢基礎年金のみ繰り下げ(厚生年金は65歳受給)という「部分繰り下げ」を採用し、加給年金を確保しながら基礎年金の増額も実現する設計を提案しました。

※夫婦の年齢差・加給年金額・繰り下げ期間によって結論は異なります。

📋 事例C:C様(63歳男性・軽度の心疾患あり)「心配なので早めに年金をもらいたい」と繰り上げを検討して来所。試算の結果、60歳受給は65歳受給より24%減額、損益分岐点は約77歳。「77歳は超えられると思う」との本人の言葉を受け、繰り上げではなく65歳まで待つ選択をした。待機期間はiDeCo・NISAを活用した資産を月8万円ずつ取り崩す計画を策定。
FPisのアドバイス:心疾患の程度や治療状況を踏まえ、かかりつけ医の見立てを確認した上で判断。繰り上げの取り消し不可・障害年金請求権消滅のリスクも説明し、65歳受給を選択しました。

よくあるご質問(FAQ)

繰り下げ受給の手続きはいつ・どこで行うのですか?
受給を希望する年齢になったときに、年金事務所または「ねんきんネット」で繰り下げ請求書を提出します。65歳到達時の手続きは不要で、実際に受け取りたい年齢になったときに申し出るだけです。お住まいの地域を管轄する年金事務所か、マイナポータル連携の「ねんきんネット(https://www.nenkin.go.jp/n_net/)」から手続きできます。
繰り下げ待機中に死亡した場合、遺族はどうなりますか?
遺族は死亡月の前月まで遡って未払い年金を受け取れますが、65歳から5年を超えた部分は時効消滅します。繰り下げ申出なく73歳で死亡した場合、65〜67歳の3年分(36ヶ月分)は受け取れません。長期繰り下げほど時効リスクが大きくなるため、繰り下げみなし制度の活用も検討してください。
繰り下げ待機中の生活費はどうすればよいですか?
就労収入・iDeCo/NISA等の資産取り崩し・退職金の活用が主な方法です。一般的に月15〜20万円の生活費が5年間必要なら、約900万〜1,200万円の資産か継続的な就労収入が必要です。どれが最適かは保有資産・生活費水準・就労可能期間によって異なるため、FPによる個別シミュレーションをお勧めします。
厚生年金と基礎年金を別々に繰り下げることはできますか?
はい、別々に繰り下げることができます。老齢厚生年金と老齢基礎年金はそれぞれ独立して繰り下げ可能で、「基礎年金は65歳から、厚生年金は70歳から」という組み合わせも選べます。加給年金の問題を回避しながら一部を増額するなど、税負担や手取りを最適化する戦略として有効です。
在職しながら年金を繰り下げることはできますか?
在職しながら繰り下げ自体は可能ですが、支給停止中の部分は増額計算の対象外になります。在職老齢年金(2024年度:月収と年金の合計50万円超で一部停止)で支給停止となっている部分は、繰り下げても増額されません。高収入で就労継続する方は、繰り下げのメリットが限定されるため個別試算が重要です。
繰り下げると健康保険料や介護保険料は上がりますか?
上がる可能性が高いです。後期高齢者医療保険料は所得割があるため、年金増額分が課税所得に反映されると保険料も上昇します。介護保険料も所得段階に応じて設定されており、所得増で段階が上がることがあります。また住民税非課税世帯から外れると、各種給付の受け方にも影響します。
加給年金がある場合、繰り下げはどう影響しますか?
老齢厚生年金を繰り下げると、その期間中は加給年金(年約39.7万円・2024年度)も停止します。繰り下げ増額分で加給年金の損失を回収できるかを事前に試算することが重要で、配偶者の年齢・加給年金額によっては繰り下げが不利になる場合があります。「老齢基礎年金のみ繰り下げ」の部分繰り下げも選択肢の一つです。
繰り上げ受給を一度決めたら変更できますか?
繰り上げ受給は一度申請すると取り消しできません。また繰り上げ後は障害年金の請求権も失います。後悔する方が多い選択でもあるため、「生活費が不足」「余命が短い」など明確な理由がない限り慎重な判断を推奨します。不安な場合は申請前にFP・社会保険労務士に相談してください。
iDeCoや企業年金との組み合わせで最適な受給開始年齢は変わりますか?
変わります。iDeCoや企業年金の受け取りと公的年金の受給が重なると、合算課税で所得税負担が増える場合があります。iDeCoを先に受け取り、公的年金を繰り下げる「ずらし受給」は税負担を分散できる有効な戦略の一つです。個別の税額シミュレーションは税理士へのご相談をお勧めします。
ねんきん定期便で自分の繰り下げ受給額を確認できますか?
50歳以上の方は毎年誕生月のねんきん定期便に65歳受給予定額が記載されています。さらに「ねんきんネット(マイナポータル連携)」では任意の年齢での繰り下げ試算も可能です。まず自分の年金額を把握した上で、FPに持参して個別シミュレーションを行うことをお勧めします。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様の年金・老後資金・相続の課題に向き合ってきた実績を持ちます。FP相談・保険・証券をワンストップで提供します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

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対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

  • 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
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📍 FP事務所FPis(エフピス)
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この記事を書いた人

石田 健雄のアバター 石田 健雄 FP事務所FPis(エフピス)代表

ファイナンシャルプランナー(CFP/1級FP技能士)の石田健雄です。

第一生命に35年間勤務した後、FP事務所を開業しました。第一生命では本社所属のFPとして、数多くのお客様に寄り添って資産運用や相続などのお困りごとを解決してきました。そのたびに頂いた感謝の言葉が忘れられず、自らFP事務所を開業するに至りました。

アドバイスに終わらず、お客さまの希望する未来の実現まで伴走しながらサポートすることをモットーとしています。詳しくは、下記リンクからホームページをご覧ください。

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