公的介護保険と民間介護保険|介護費用への備え方をFPが解説
「介護が必要になったら、いくらかかるのだろう」——考えると不安になるテーマです。日本には40歳から加入する公的介護保険があり、自己負担を抑えてサービスを利用できます。ただし、公的制度だけでは足りない部分もあります。この記事では、公的介護保険のしくみと、民間の介護保険の要否、介護費用への現実的な備え方を、FPの実務目線でやさしく整理します。
📌 この記事の要点
- 公的介護保険は40歳から加入。要介護認定を受けると、費用の原則1割(所得により2〜3割)でサービスを使えます。
- 生命保険文化センターの2024年度調査では、介護費用は月々平均約9.0万円、一時的な費用は平均約47.2万円。
- 同調査では、介護期間は平均約4年7か月(55.0か月)。長期化すると総額は大きくなります。
- 民間の介護保険は「公的制度と貯蓄で足りない部分」を補うもの。まず公的制度と貯蓄を確認します。
- 介護は「お金」だけでなく「手続きや意思決定を誰が担うか」も課題。早めの情報整理が安心につながります。
公的介護保険のしくみと自己負担
公的介護保険は40歳から加入し、原則65歳以上で要介護認定を受けるとサービスを利用できます。自己負担は原則1割(所得により2〜3割)。在宅・施設のサービスを、要介護度に応じた支給限度額の範囲で使えます。
公的介護保険は、40歳になると加入し保険料を納める、社会全体で介護を支える制度です。原則として65歳以上(第1号被保険者)で要介護・要支援の認定を受けると、介護サービスを利用できます(40〜64歳でも特定の病気が原因の場合は対象)。
利用時の自己負担は原則1割(所得により2〜3割)。訪問介護やデイサービスなどの在宅サービス、施設サービスを、要介護度ごとに定められた支給限度額の範囲で利用できます。まずはこの公的な仕組みが土台になります。
介護費用は実際いくらかかる?
生命保険文化センターの2024年度調査では、月々の介護費用は平均約9.0万円、住宅改修などの一時費用は平均約47.2万円、介護期間は平均約4年7か月。単純計算で総額は数百万円規模になり得ます。
気になるのは実際の負担額です。公益財団法人 生命保険文化センターの2024年度調査によると、介護にかかった費用の平均は次のとおりです(あくまで平均で、個人差が大きい点に注意)。
| 項目 | 平均(2024年度調査) |
|---|---|
| 月々の費用 | 約9.0万円 |
| 一時的な費用(住宅改修・介護ベッド等) | 約47.2万円 |
| 介護期間 | 約4年7か月(55.0か月) |
月9.0万円×55か月+47.2万円で単純計算すると、総額はおよそ540万円ほど。もちろん要介護度や在宅か施設かで大きく変わりますが、「まとまった備えが要る」ことは意識しておきたいところです。
民間の介護保険は必要?判断の考え方
民間介護保険は、公的制度と貯蓄で足りない部分を補うものです。十分な貯蓄があれば必須ではなく、貯蓄が薄い・現金で備えたくない場合に選択肢になります。給付条件(要介護度など)をしっかり確認しましょう。
民間の介護保険は、公的介護保険ではカバーしきれない部分(自己負担、公的サービス対象外の費用、長期化リスクなど)に備える商品です。要否は次の視点で考えます。
- 貯蓄で足りるか:数百万円規模の介護費用を貯蓄でまかなえるなら、民間保険は必須ではありません。
- 給付条件:「要介護2以上で給付」など、支払われる条件は商品によって異なります。条件をしっかり確認しましょう。
- 受け取り方:一時金型・年金型などがあり、使い方に合うかを見ます。
「不安だから」と勢いで入るのではなく、公的制度と貯蓄を差し引いて、足りない部分だけを補うのが基本です。
お金以外の備え|手続きと意思決定
介護はお金だけでなく「手続きや意思決定を誰が担うか」も重要です。とくに家族が近くにいない場合、判断能力が下がったときに備えて、任意後見や情報の整理を元気なうちに進めておくと安心です。
介護の備えは費用だけではありません。実際に介護が始まると、サービスの契約や支払い、金融機関の手続きなど、さまざまな「意思決定」が必要になります。認知症などで判断能力が下がると、これらが難しくなることもあります。
とくに、頼れる家族が近くにいない方は、元気なうちに任意後見契約や財産管理の準備、かかりつけ医や資産情報の整理を進めておくと安心です。お金の備えと合わせて、「誰が動くか」の備えも考えておきましょう。
事例|介護への備えを整えたケース
介護の備えは、貯蓄・公的制度・民間保険の組み合わせで人それぞれです。OさんとPさんの例を紹介します(匿名の一般的な想定例です)。
Oさん(60代・貯蓄で備え)|「予備費を確保し、民間保険は最小限」
一定の貯蓄があるOさんは、介護費用の予備費を別枠で確保。公的制度を土台に、民間保険は最小限にとどめ、保険料負担を抑えました。
Pさん(60代・現金を減らしたくない)|「一時金型で備え」
まとまった現金を取り崩したくないPさんは、要介護時に一時金が出る民間保険で備える形に。給付条件を確認したうえで、公的制度と組み合わせました。
※事例はプライバシーに配慮した一般的な想定例です。最適な備えは状況により異なります。
よくある質問(FAQ)
公的介護保険は何歳から使えますか?
介護の自己負担はどのくらいですか?
介護費用は平均いくらかかりますか?
民間の介護保険は必要ですか?
民間介護保険を選ぶときの注意点は?
在宅と施設ではどちらが費用がかかりますか?
お金以外に備えることはありますか?
何から相談すればよいですか?
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東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由
FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。FP相談・保険・証券をワンストップで提供します。
石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表
CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。
対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)
「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」
石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。
とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。
2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。
📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の金融商品の購入・売却や特定の手続きを勧誘・保証するものではありません。制度・数値は2026年7月時点の公表情報に基づき、今後変更される可能性があります。介護費用は要介護度・地域・在宅/施設等で大きく異なります。公的介護保険の自己負担割合や制度は改正される可能性があります。最新かつ正確な内容は各公的機関の公式情報をご確認のうえ、個別のご判断は税理士・弁護士・社会保険労務士等の専門家へのご相談をお勧めします。
参考:厚生労働省「公的介護保険制度の概要」/生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査(2024年度)」。

