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第3号被保険者制度とは|専業主婦(夫)の年金と見直し議論

第3号被保険者制度とは|専業主婦(夫)の年金の仕組みと今後の見直し議論

会社員の配偶者に扶養されている方は、自分で保険料を納めなくても基礎年金を受けられる「国民年金第3号被保険者」になっている場合があります。一方で「106万円・130万円の壁」を意識して働き方を調整する方も多く、近年はこの制度自体の見直しが検討されています。FPisが仕組み・要件・手続き・将来の年金額・見直し議論の最新動向を、公的機関の情報をもとに整理します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

監修・執筆:石田 健雄(CFP・1級FP技能士)|FP事務所FPis代表

CFP認定者1級FP技能士独立系FP事務所 代表

📌 この記事の要点

  1. 第3号被保険者とは、厚生年金に加入する第2号被保険者(会社員・公務員)に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者で、原則年収130万円未満などの要件を満たす人を指します(出典:日本年金機構)。
  2. 第3号被保険者は自分で国民年金保険料を納める必要がなく、その期間は将来の老齢基礎年金の受給に反映されます。
  3. 手続きは配偶者の勤務先を経由して行い、収入増などで要件を外れた場合は第1号または第2号への切り替えが必要です。
  4. 「106万円の壁」は社会保険加入に、「130万円の壁」は扶養(第3号)から外れるかに関わる目安で、働き方の判断材料になります(出典:厚生労働省・日本年金機構)。
  5. 第3号被保険者制度は縮小・見直しが社会保障審議会などで検討されており、106万円の壁の要件見直しも段階的に進む方向で議論が続いています。
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第3号被保険者制度とは|専業主婦(夫)を支える年金の仕組み

第3号被保険者とは、会社員や公務員(第2号被保険者)に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者のこと。自分で国民年金保険料を納めなくても基礎年金の対象になる仕組みで、日本年金機構が制度を運営しています。

国民年金の加入者は、働き方によって3つの区分に分かれます。自営業者や学生などが第1号被保険者、会社員や公務員などの厚生年金加入者が第2号被保険者、そして第2号被保険者に扶養される配偶者が第3号被保険者です(出典:日本年金機構)。

第3号被保険者の基本的な位置づけ

第3号被保険者は、いわゆる専業主婦(夫)や、扶養の範囲内で働く配偶者が対象になることが多い区分です。最大の特徴は、自分で国民年金保険料を負担しなくても、その期間が老齢基礎年金に反映される点にあります。

  • 第1号:自営業者・フリーランス・学生など(自分で保険料を納付)
  • 第2号:会社員・公務員など厚生年金の加入者
  • 第3号:第2号に扶養される配偶者(保険料の個別負担なし)

第3号被保険者は「配偶者が会社員・公務員であること」が前提です。配偶者が自営業(第1号)の場合、その配偶者は第3号にはなれず第1号被保険者となります。

第3号被保険者の対象要件|年収130万円未満などの条件

第3号被保険者になるには、第2号被保険者に扶養される20歳以上60歳未満の配偶者で、原則年収130万円未満(60歳以上や一定の障害者は180万円未満)などの要件を満たす必要があります(出典:日本年金機構)。

第3号被保険者に該当するかどうかは、主に次の要件で判断されます(2026年8月時点の参考値・出典:日本年金機構)。

主な要件

  • 配偶者が第2号被保険者であること(厚生年金・共済に加入する会社員や公務員)
  • 年齢が20歳以上60歳未満であること
  • 配偶者に主として生計を維持されている(扶養されている)こと
  • 年間収入が原則130万円未満(60歳以上または一定の障害がある人は180万円未満)で、原則として配偶者の年収の2分の1未満であること

130万円は「見込み」の年間収入で判断され、通勤手当や賞与なども含めて考えるのが基本です。パートの勤務時間や賃金の水準によっては、130万円未満でも勤務先で社会保険に加入し、第3号ではなく第2号被保険者になる場合があります。

事例A:扶養内で働くパート勤務のAさん

会社員の夫を持つAさん(45歳)は、年収約120万円のパート勤務です。130万円未満で勤務先の社会保険加入要件にも該当しないため、現在は第3号被保険者に該当しています。個別の該当判断は、勤務先や年金事務所への確認が確実です。

保険料負担なしで基礎年金が受けられる第3号の仕組み

第3号被保険者は自分で国民年金保険料を納めません。制度全体を厚生年金の加入者や事業主が負担で支える形になっており、第3号の期間は将来の老齢基礎年金の受給期間として計算されます(出典:日本年金機構・厚生労働省)。

第3号被保険者の期間は、国民年金保険料を個別に納めていなくても保険料納付済期間として扱われ、将来の老齢基礎年金に反映されます(出典:日本年金機構)。

誰が保険料を負担しているのか

第3号被保険者の分の費用は、本人や扶養する配偶者が追加で支払うのではなく、厚生年金制度全体(加入者と事業主の保険料)から拠出される仕組みになっています。この「個別負担がない」点が、後述する見直し議論の背景にもなっています。

  • 第1号被保険者:自分で国民年金保険料を納付
  • 第3号被保険者:個別の保険料負担なしで基礎年金の対象

第3号の期間があると、その分は老齢基礎年金として受け取れます。ただし、この期間は厚生年金(2階部分)を上乗せするものではないため、受け取れるのは基礎年金部分が中心です。

第3号被保険者の手続き|配偶者の勤務先を経由する流れ

第3号被保険者の届出は、扶養する配偶者(第2号)の勤務先を通じて行うのが基本です。結婚・退職で扶養に入るとき、収入増などで外れるときのいずれも届出が必要で、手続き漏れは将来の年金に影響します(出典:日本年金機構)。

第3号被保険者に関する手続きは、原則として扶養する配偶者の勤務先(会社)を経由して年金事務所へ届け出ます(出典:日本年金機構)。

主な手続きが必要な場面

  1. 結婚や配偶者の就職などで新たに扶養に入るとき(第3号への該当)
  2. 本人の収入が130万円以上に増えたり、自身が社会保険に加入したとき(第3号から外れる)
  3. 配偶者が退職・自営業に変わったとき(配偶者が第1号になると本人も第1号へ)

要件を外れたのに切り替え手続きをしないと、後から「第3号被保険者の記録が正しくない」として保険料の未納期間が生じる場合があります。働き方や家族構成が変わったときは、早めに勤務先や年金事務所へ確認しましょう。

事例B:収入が増えたBさんの切り替え

Bさん(52歳)は勤務時間を延ばし、勤務先の社会保険に加入することになりました。これにより第3号被保険者から第2号被保険者へ切り替えとなり、以後は厚生年金にも加入します。将来の年金は基礎年金に厚生年金が上乗せされる形に変わります。

106万円・130万円の壁と第3号被保険者の働き方

106万円の壁は勤務先での社会保険加入に、130万円の壁は扶養(第3号)から外れるかに関わる目安です。壁を超えると保険料負担は生じますが、厚生年金への加入で将来の年金が増える面もあります(出典:厚生労働省)。

働き方を考えるうえでよく聞く「年収の壁」は、それぞれ意味が異なります。2026年8月時点の参考として整理します(出典:厚生労働省・日本年金機構)。

区分 106万円の壁 130万円の壁
関係する内容 勤務先での社会保険(厚生年金・健康保険)加入の目安 配偶者の扶養(第3号被保険者)から外れる目安
主な判断材料 週の労働時間や賃金・企業規模などの要件 本人の年間収入見込み(原則130万円未満)
超えた場合の区分 第2号被保険者(勤務先で加入) 第1号または第2号被保険者へ
年金への影響 厚生年金が上乗せされ将来の年金が増える可能性 自分で保険料負担が生じるが加入区分による

壁を超えることのメリットも

壁を超えて社会保険に加入すると保険料の負担は生じますが、厚生年金への加入で将来の年金が上乗せされるほか、傷病手当金や出産手当金など健康保険の給付が手厚くなる面もあります。目先の手取りだけでなく、長期的な視点で考えることが大切です。

事例C:壁を意識して働くCさん

Cさん(38歳)は年収を130万円未満に抑えて第3号被保険者を続けるか、時間を延ばして厚生年金に加入するかを検討中です。どちらが世帯にとって適切かは、収入・年齢・将来設計によって異なるため、FPisでは世帯単位での試算をおすすめしています。

第3号被保険者制度の見直し議論の最新動向

第3号被保険者制度は縮小・見直しが社会保障審議会年金部会などで検討されています。働き方の多様化や公平性の観点が背景で、106万円の壁の要件見直しも段階的に進む方向とされ、議論が続いています(出典:厚生労働省)。

第3号被保険者制度は、共働き世帯の増加や働き方の多様化を背景に、縮小や見直しが検討されています(出典:厚生労働省・社会保障審議会年金部会等の資料)。個別負担なく基礎年金を受けられる点について、公平性の観点から議論が行われています。

検討されている主な論点

  • 第3号被保険者制度そのものの縮小・段階的な見直し
  • いわゆる「106万円の壁」に関する賃金要件や企業規模要件の見直し(段階的な適用拡大が予定されているとされています)
  • 短時間労働者の厚生年金への加入を広げる方向での検討

これらはあくまで検討・議論の段階の内容を含みます。制度改正の具体的な時期や内容は今後変わる可能性があり、確定した扱いではありません。最新情報は厚生労働省や日本年金機構の公表資料でご確認ください。

制度が見直されると、これまで扶養内で働いてきた方の働き方や保険料負担に影響が及ぶ可能性があります。FPisでは、改正の方向性を踏まえた世帯単位のライフプラン見直しをサポートしています。

第3号被保険者が将来もらえる年金額の目安

第3号被保険者の期間は老齢基礎年金に反映されます。基礎年金の満額は年額約83万円(2025年度・日本年金機構の参考値)で、加入期間に応じて計算されます。厚生年金の上乗せがない分、受給額の把握が大切です。

第3号被保険者だった期間は、将来の老齢基礎年金に反映されます。老齢基礎年金の満額は年額約83万円(月額約6.9万円)程度が参考値です(2025年度・日本年金機構公表値を参考)。この金額は20歳から60歳までの加入期間に応じて計算されます。

受給額を考えるときのポイント

  • 第3号の期間は基礎年金部分に反映される(厚生年金の上乗せはない)
  • 厚生年金に加入して働いた期間があれば、その分が2階部分として上乗せされる
  • 実際の見込み額は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できる

「今のままだと将来いくら受け取れるのか」「働き方を変えるとどう増えるのか」を具体的な数字で知りたい場合は、公的機関の情報をもとにFPisが世帯単位で試算します。社会保険や年金の個別の該当判断は、お近くの年金事務所や専門家への相談も併せてご検討ください。

よくある質問(FAQ)

第3号被保険者とは誰のことですか?
会社員や公務員(第2号被保険者)に扶養される配偶者のことです。20歳以上60歳未満で、原則年収130万円未満などの要件を満たす人が該当します(出典:日本年金機構)。
第3号被保険者は保険料を払う必要がありますか?
自分で国民年金保険料を納める必要はありません。制度全体を厚生年金の加入者や事業主が支える仕組みで、その期間は基礎年金に反映されます。
第3号になるための年収の条件は?
原則として年間収入見込みが130万円未満であることが目安です。60歳以上や一定の障害がある人は180万円未満とされています(出典:日本年金機構)。
手続きはどこで行いますか?
扶養する配偶者の勤務先を経由して届け出るのが基本です。扶養に入るときも外れるときも届出が必要で、漏れると将来の年金に影響することがあります。
106万円の壁と130万円の壁の違いは?
106万円の壁は勤務先での社会保険加入の目安、130万円の壁は扶養(第3号)から外れるかの目安です。関わる制度が異なります(出典:厚生労働省)。
壁を超えて働くと損になりますか?
保険料負担は生じますが、厚生年金加入で将来の年金が増える面もあります。手取りだけでなく長期の視点で世帯単位で考えることが大切です。
第3号被保険者制度は廃止されるのですか?
現時点では縮小・見直しが検討されている段階です。確定した内容ではなく議論が続いており、最新情報は厚生労働省などの公表資料で確認が必要です。
配偶者が退職したら第3号のままですか?
いいえ、配偶者が第2号でなくなると第3号の要件を満たさなくなります。多くの場合、本人は第1号被保険者への切り替え手続きが必要です。
第3号の期間の年金額はどのくらいですか?
老齢基礎年金に反映され、満額は年額約83万円が参考値です(2025年度・日本年金機構)。加入期間に応じて計算され、厚生年金の上乗せはありません。
自分の年金見込み額はどこで確認できますか?
「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認できます。個別の該当判断や試算は、年金事務所やFPなどの専門家への相談も併せてご検討ください。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。FP相談・保険・証券をワンストップで提供します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。

対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

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📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
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第3号被保険者制度や年収の壁、働き方による年金の違いでお悩みの方へ。FPisでは公的機関の情報をもとに、世帯単位で将来の年金額や働き方の選択肢を試算します。お気軽にご相談ください(https://fpis.jp/contact/)。

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