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デジタル遺産の備え|ネット口座・スマホと相続

デジタル遺産の備え|ネット口座・スマホと相続

通帳のない銀行口座、証券アプリの中の資産、毎月引き落とされるサブスク、そしてロックされたままのスマートフォン——。いま「見えない財産」は誰の家庭にもあります。ご本人にもしものことがあったとき、ご家族が「どこに何があるのか分からない」状態は珍しくありません。この記事では、デジタル遺産で家族が困らないために、生前にできる整理の仕方と注意点をやさしく整理します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

監修:石田 健雄(FP事務所FPis代表)

CFP1級FP技能士第一生命35年日経BP掲載

📌 この記事の要点

  1. ネット銀行・ネット証券は通帳や郵便物が少なく、ご家族が存在に気づけないことがあります。
  2. デジタル上の資産も相続財産です。把握できないと遺産分割や相続税申告に支障が出ます。
  3. スマホがロックされたままだと、連絡先も契約情報もたどれなくなります。
  4. まずは「どこに何があるか」の一覧を作ること。パスワードそのものは別管理が安全です。
  5. サブスクや有料サービスは解約しないと請求が続くことがあります。一覧化が効きます。
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デジタル遺産とは?意外と身近な「見えない財産」

デジタル遺産とは、ネット銀行・ネット証券の口座、電子マネー、暗号資産、ポイント、サブスク契約、SNSやメールのアカウントなど、デジタル上に存在する財産や契約の総称です。通帳や書類が残らないため、家族が把握しにくいのが特徴です。

「うちはそんなに使っていない」と思われるかもしれませんが、実際に整理してみると次のようなものが出てきます。

  • 資産性のあるもの:ネット銀行の預金、ネット証券の株式・投資信託、電子マネー残高、暗号資産、マイル・ポイント
  • 支払いが続くもの:動画・音楽のサブスク、クラウドストレージ、有料アプリ、通販の定期購入
  • 情報としてのもの:メール、写真、SNSアカウント、連絡先

このうち資産性のあるものは相続財産にあたり、遺産分割や相続税申告の対象になり得ます。

家族が困る3つのパターン

よくあるのは「口座の存在に気づけない」「スマホが開けず契約をたどれない」「解約できずに支払いだけ続く」の3つです。いずれも、生前に一覧を残しておくだけで大きく防げます。

① 口座の存在に気づけない

ネット銀行・ネット証券は郵送物がほとんど届かないため、ご家族が存在を知らないまま時間が過ぎることがあります。相続税の申告後に見つかると、申告のやり直しが必要になる場合もあります。

② スマホが開けない

いまや契約情報の入口はスマートフォンです。ロックが解除できないと、どの金融機関を使っていたか、どのサービスに登録していたかをたどる手がかりが断たれてしまいます。

③ 解約できず支払いが続く

サブスクは自動更新が基本です。クレジットカードを解約しても、別の決済手段に紐づいていて請求が続くこともあります。

デジタル資産も相続財産——手続き上の注意

ネット銀行の預金やネット証券の有価証券は、通常の預金や株式と同じく相続財産として扱われます。金融機関が死亡を把握すると口座は凍結され、相続手続きを経ないと引き出せません。暗号資産も相続の対象です。

手続きの流れ自体は、通帳のある銀行と大きくは変わりません。ただし、「どの金融機関に口座があるか」を相続人が特定できることが出発点になります。心当たりの金融機関に個別に照会していく作業は、想像以上に負担が大きいものです。

⚠️ 暗号資産にはとくに注意が必要です。取引所に預けている場合は相続手続きで対応できますが、ご自身で秘密鍵を管理している場合、鍵が分からないと事実上引き出せなくなる可能性があります。一方で、価格変動があっても相続財産として評価の対象になり得ます。取扱いは複雑なため、税理士等の専門家にご相談ください。

生前にやっておく整理——「一覧」を作るのが第一歩

最初にやるべきは、パスワードを書き出すことではなく「どこに何があるか」の一覧を作ることです。金融機関名・サービス名・ID(またはメールアドレス)・用途を書き、パスワードそのものは別管理にします。

次のような一覧を、エンディングノートや専用のファイルにまとめておきます。

種類 書いておくこと
ネット銀行・証券 金融機関名・支店・用途 ○○ネット銀行/生活費用
電子マネー・ポイント サービス名・おおよその残高 ○○ペイ/数千円程度
サブスク サービス名・決済方法・解約窓口 動画配信/○○カード払い
スマホ・PC 機種・キャリア・ロック解除の方針 解除方法は別紙で保管
SNS・メール アカウントの有無・希望(削除/追悼) 削除を希望

一覧は年に1回、誕生日など決まったタイミングで見直すと維持しやすくなります。

パスワードの扱い——書き方を間違えない

パスワードは一覧と同じ場所に書かないのが基本です。遺言書に書くのも避けたほうが安全です。保管場所を家族に伝えておく、パスワード管理アプリの緊急アクセス機能を使う、といった方法が現実的です。

安全性と「もしものときに開けること」は、どうしても綱引きになります。次のような方法が考えられます。

  • 保管場所だけ共有する:「金庫の中の封筒」「銀行の貸金庫」など、場所をご家族に伝えておく
  • パスワード管理アプリを使う:緊急連絡先や相続人向けのアクセス機能があるサービスもあります
  • スマホのロック解除方法:一覧とは別の場所に、封をして保管しておく

⚠️ 遺言書にパスワードを書くのは避けましょう。遺言書は相続人が閲覧する可能性があり、生前に内容が変わることもあります。また、他人になりすまして口座を操作する行為は、たとえ家族でも問題になる場合があります。正式な相続手続きを経るのが原則です。

SNS・スマホをどうするか(家族の希望も聞いておく)

SNSは、サービスによって追悼アカウントへの移行や削除の申請ができます。写真やメッセージを残したいか消したいかは本人の希望が分かれるため、元気なうちに意思を伝えておくとご家族が迷いません。

デジタル遺産は、お金の話だけではありません。写真や思い出をどう残すかも大切なテーマです。「家族写真はクラウドにあるので、この方法で見てほしい」「SNSは削除してほしい」といった希望を書き添えておくと、ご家族の心の負担が軽くなります。

FP視点:デジタル遺産の整理は「財産の棚卸し」とセットで

デジタル遺産の整理は、財産全体の棚卸しと同時に行うのが効率的です。資産の全体像が見えると、相続の見通しだけでなく、ご自身の老後資金の設計も精度が上がります。

当事務所では、相続のご相談の中でデジタル資産も含めた「財産の一覧化」をお手伝いしています。書き出してみると、使っていない口座やサブスクが見つかり、その場で整理できることも少なくありません。

Eさん(60代)の例:ご相続の準備でご相談。ネット証券2社と使っていない電子マネー、解約し忘れていた有料サービスが3件見つかりました。使わない口座をまとめ、サブスクを解約したことで、月々の固定費も下がりました。「家族に渡す前に、自分の頭の整理ができた」とおっしゃっていました。
デジタル遺産の整理は、ご家族のためであると同時に、ご自身の家計を軽くする作業でもあります。

よくある質問(FAQ)

デジタル遺産とは何ですか?
ネット銀行・ネット証券の口座、電子マネー、暗号資産、ポイント、サブスク契約、SNSやメールのアカウントなど、デジタル上にある財産や契約の総称です。
ネット銀行の預金も相続財産になりますか?
はい。通帳のある預金と同じく相続財産として扱われ、相続手続きを経て引き継ぐことになります。
家族はどうやって口座を探せばいいですか?
メールや郵便物、スマホのアプリ、クレジットカードの明細などが手がかりになります。ただし負担が大きいため、生前に一覧を残しておくのが確実です。
スマホのパスコードは家族に教えておくべきですか?
直接伝えるか、封をして保管場所を共有するなどの方法があります。ただし、本人になりすました操作は問題になり得るため、正式な手続きを前提に考えましょう。
パスワードを遺言書に書いてもいいですか?
避けたほうが安全です。遺言書は閲覧される可能性があり、変更も手間になります。保管場所を伝える方法が現実的です。
サブスクはどうやって解約しますか?
各サービスの窓口で、死亡を証明する書類を求められることがあります。一覧に決済方法と窓口を書いておくとスムーズです。
暗号資産はどうなりますか?
相続財産として扱われます。取引所に預けていれば手続きが可能ですが、秘密鍵を自己管理していて鍵が不明だと引き出せないおそれがあります。専門家にご相談ください。
SNSのアカウントは削除できますか?
サービスによって、追悼アカウントへの移行や削除の申請ができます。手続きや必要書類は各サービスの案内をご確認ください。
ポイントやマイルは引き継げますか?
サービスによって扱いが異なり、相続できるものと失効するものがあります。規約の確認が必要です。
まず何から始めればいいですか?
「どこに何があるか」の一覧づくりからです。金融機関名・サービス名・用途を書き、パスワードは別管理にしましょう。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。デジタル資産を含む財産の棚卸しから相続の備えまで、中立の立場でサポートします。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。

対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

  • 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
  • ワンストップ対応:FP相談・証券・保険を一貫サポート
  • 伴走型の継続サポート:年1回以上のフォローアップで継続的に見直し
  • 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
  • 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料

📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
対面・オンライン・LINE・電話・メール、すべてに対応。首都圏以外からもオンラインでご相談いただけます。

「うちにどんな財産があるのか、実は自分でも把握しきれていない」——その棚卸しから、一緒に始めませんか。

FPis(エフピス)では、デジタル資産を含めた財産の整理と相続の備えを中立の立場でサポートします。初回90分のご相談は無料です。

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