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実家の空き家をどうする|相続後の管理・売却・税の特例

実家の空き家をどうする|相続後の管理・売却・税の特例

親が亡くなり、誰も住まなくなった実家。「いつか片づけよう」と思いながら、気づけば数年——。そんな実家の空き家は、放っておくほど税金・管理・気持ちの負担が重くなりがちです。けれど、選択肢と制度を知っておけば、慌てずに「わが家にとって一番いい形」を選べます。この記事では、空き家を相続した(する)方に向けて、放置リスク・3つの選択肢・売却時の税の特例・相続登記の義務化までをやさしく整理します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

監修:石田 健雄(FP事務所FPis代表)

CFP1級FP技能士第一生命35年日経BP掲載

📌 この記事の要点

  1. 空き家を放置すると、管理不全から「特定空家」等に指定され、固定資産税の住宅用地特例が外れて税負担が大きく増える場合があります。
  2. 選択肢は大きく「住む・貸す・売る」の3つ。維持費・思い入れ・立地から総合的に判断します。
  3. 売却するなら、要件を満たせば「相続した空き家の3,000万円特別控除」を使える可能性があります。
  4. 2024年4月から相続登記が義務化され、正当な理由なく放置すると過料の対象になり得ます。
  5. 兄弟の共有名義・境界未確定・残置物などは、早めに整理するほど選択肢が広がります。
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実家の空き家、放置するとどうなる?

誰も住まない家は傷みが早く、管理不全になると近隣トラブルや行政指導のリスクが高まります。放置期間が長いほど、修繕費・解体費・税負担がふくらみ、いざ売ろうとしても価値が下がっていることが少なくありません。

「まだ使うかもしれない」と置いておくうちに、屋根や配管が傷み、庭は荒れ、資産価値は下がっていきます。人が住まない家は換気されず、思っている以上に早く劣化します。さらに、放置された空き家は防犯・防災・衛生の面から、近隣や自治体にとっての課題にもなります。

固定資産税が最大6倍に?「住宅用地特例」と「特定空家」

住宅が建つ土地は「住宅用地の特例」で固定資産税が軽減されています。管理不全で「特定空家」や「管理不全空家」に指定され勧告を受けると、この特例から除外され、土地の固定資産税が最大で数倍に増える場合があります。

空き家対策の法律により、倒壊のおそれや著しく衛生上有害な状態などがある家は「特定空家」に指定され得ます。さらに近年は、そこまで至らなくても管理が不十分な「管理不全空家」への指導も強化されています。勧告を受けると住宅用地特例の対象から外れ、それまで軽減されていた固定資産税が大幅に上がる可能性があります。

⚠️ 具体的な指定基準・税額への影響は自治体や個別の状況によって異なります。お住まいの市区町村や税務署の最新情報でご確認ください。

「住む・貸す・売る」3つの選択肢と判断軸

実家の空き家の使い道は、大きく「自分や家族が住む」「賃貸に出す」「売却する」の3つです。維持費を払い続けられるか、立地に需要があるか、思い入れをどう扱うか——を軸に、家族で話し合って決めるのがおすすめです。

選択肢 向いているケース 主な注意点
住む・使う 家族が移り住む/セカンドハウスとして活用 リフォーム費用・通いの負担
貸す 賃貸需要のある立地・良好な状態 修繕・入居者対応・空室リスク
売る 使う予定がなく維持が負担 売却時期・税の特例の要件・解体の要否

「思い出があって決められない」というお気持ちは自然なものです。ただ、判断を先延ばしにするほど維持費と劣化が積み重なります。「いつまでに方針を決めるか」の期限を家族で共有するだけでも、前に進みやすくなります。

売るなら知っておきたい「相続した空き家の3,000万円特別控除」

一定の要件を満たして相続した空き家(またはその敷地)を売却した場合、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例があります。要件は細かく、期限も定められているため、早めの確認が大切です。

親から相続した家を売って利益(譲渡所得)が出ると、通常は税金がかかります。しかし、被相続人が一人で住んでいた家であることなど一定の要件を満たすと、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例が使える場合があります。

この特例には、たとえば「昭和56年5月31日以前に建てられた家であること」「相続開始から一定期間内の売却であること」「一定の耐震基準を満たすか、家屋を取り壊して売ること」など、細かな要件と期限があります。

💡 特例の要件・控除額・適用期限は改正されることがあります。適用の可否は、国税庁の最新情報を確認のうえ、税理士に相談しながら進めると安心です。

相続登記の義務化(2024年4月〜)にも注意

2024年4月から相続登記が義務化されました。不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に登記が必要で、正当な理由なく怠ると過料の対象になり得ます。空き家であっても名義の整理は避けて通れません。

これまで相続した不動産の名義変更(相続登記)は任意でしたが、2024年4月から義務化されました。相続で不動産を取得したことを知った日から原則3年以内に登記する必要があり、正当な理由なく放置すると過料(10万円以下)の対象になり得ます。

「とりあえず親の名義のまま」にしていると、いざ売却・活用しようとしたときに手続きが複雑になります。空き家の方針を考えるのと同時に、名義の整理も進めておきましょう。手続きは司法書士に相談するとスムーズです。

空き家の管理・維持にかかる費用

空き家でも、固定資産税・都市計画税、火災保険、電気・水道の基本料金、庭木や建物の管理費用などがかかり続けます。遠方なら管理代行サービスの費用も。年間の維持コストを一度洗い出すと判断がしやすくなります。

「使っていないのにお金がかかる」のが空き家です。主な維持費は次のとおりです。

  • 固定資産税・都市計画税(毎年)
  • 火災保険・地震保険料
  • 電気・水道などの基本料金(換気・通水のため契約を残す場合)
  • 庭木の剪定・建物の点検・清掃の費用
  • 遠方の場合の管理代行サービス費用や交通費

これらを合計すると、年間で数十万円になることも珍しくありません。「あと何年、この費用を払い続けるのか」を数字で見ると、方針が決めやすくなります。

手放す前に確認したいこと(共有名義・境界・残置物)

売却や活用の前に、名義が誰か(兄弟の共有になっていないか)、土地の境界が確定しているか、家財などの残置物をどう片づけるかを整理しておくと、手続きが滞りません。共有名義は全員の合意が必要になる点に注意です。

いざ動こうとしたときに止まりやすいのが、次の3点です。

  • 共有名義:兄弟姉妹の共有になっていると、売却や賃貸には全員の合意が必要です。早めに話し合いを。
  • 境界の未確定:隣地との境界がはっきりしないと、売却時に測量・確定が必要になることがあります。
  • 残置物:家財・仏壇・思い出の品などの片づけには時間と費用がかかります。計画的に進めましょう。

FP視点:実家の空き家は「相続前」から話し合う

空き家問題は、相続が起きてからでは選択肢が狭まりがちです。親が元気なうちに「この家をどうしたいか」を家族で共有しておくと、いざというとき迷わず動けます。FPは家計・税・不動産の視点から中立的に整理をお手伝いします。

実家の空き家で悩む方の多くが、「もっと早く話しておけばよかった」とおっしゃいます。親御さんが元気なうちに、住み替えの希望や家の将来について気持ちを聞いておくだけでも、選択肢は大きく広がります。

Bさん(50代)の例:遠方の実家を相続したものの方針を決めきれず、数年間で維持費と固定資産税が積み重なっていました。FP相談で「維持費の総額」「売却時の特例」「兄弟の合意形成」を整理し、期限を決めて売却へ。結果として特例を活用でき、心の負担も軽くなったそうです。
大切なのは、感情と数字の両面を、信頼できる第三者と一緒に整理することです。

よくある質問(FAQ)

空き家を放置すると必ず固定資産税は上がりますか?
必ずではありません。「特定空家」や「管理不全空家」に指定され勧告を受けると、住宅用地特例から除外され税負担が増える場合があります。状態と自治体の判断によります。
相続した空き家の3,000万円特別控除は誰でも使えますか?
いいえ。建築時期や売却期限、耐震基準・取り壊しの有無など細かな要件があります。適用可否は国税庁の情報を確認し、税理士に相談するのが確実です。
相続登記はいつまでにすればいいですか?
2024年4月から義務化され、相続を知った日から原則3年以内です。正当な理由なく放置すると過料の対象になり得ます。
兄弟の共有名義でも売れますか?
共有者全員の合意があれば売却できます。合意が得られないと手続きが進まないため、早めの話し合いが重要です。
解体してから売るべきですか?
立地・建物の状態・特例の要件によって変わります。解体費用と売却価格、税の特例を比較して判断する必要があるため、専門家に相談しましょう。
遠方に住んでいて管理できません。
空き家の管理代行サービスや、自治体の空き家バンク、不動産会社への相談が選択肢になります。維持費と手間を踏まえ、早めに方針を決めるのがおすすめです。
貸すのと売るの、どちらが得ですか?
立地の賃貸需要、修繕費、空室リスク、将来の使う予定などで変わります。一概には言えないため、家計全体で試算して比較することが大切です。
空き家でも火災保険は必要ですか?
管理状況により加入条件が変わる場合がありますが、万一の火災・賠償に備え、保険の検討をおすすめします。契約中の保険は空き家である旨を保険会社に確認しましょう。
片づけ(残置物)はどう進めればいいですか?
貴重品・重要書類を先に確保し、思い出の品と処分品を分けます。専門の遺品整理・不用品回収サービスの利用も検討しましょう。
まず何から始めればいいですか?
名義(相続登記)の確認、年間維持費の把握、家族での方針共有の3つからです。迷ったらFPや司法書士・税理士など専門家に相談すると整理が進みます。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。相続・不動産・税の専門家と連携し、実家の空き家の悩みもワンストップで整理します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。

対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

  • 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
  • ワンストップ対応:FP相談・証券・保険を一貫サポート
  • 伴走型の継続サポート:年1回以上のフォローアップで継続的に見直し
  • 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
  • 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料

📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
対面・オンライン・LINE・電話・メール、すべてに対応。首都圏以外からもオンラインでご相談いただけます。

「実家をどうするか、家族でなかなか決められない」——そんなときこそ、感情と数字の両面を一緒に整理させてください。

FPis(エフピス)では、維持費・税の特例・名義の整理まで中立の立場でサポートします。初回90分のご相談は無料です。

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この記事を書いた人

石田 健雄のアバター 石田 健雄 FP事務所FPis(エフピス)代表

ファイナンシャルプランナー(CFP/1級FP技能士)の石田健雄です。

第一生命に35年間勤務した後、FP事務所を開業しました。第一生命では本社所属のFPとして、数多くのお客様に寄り添って資産運用や相続などのお困りごとを解決してきました。そのたびに頂いた感謝の言葉が忘れられず、自らFP事務所を開業するに至りました。

アドバイスに終わらず、お客さまの希望する未来の実現まで伴走しながらサポートすることをモットーとしています。詳しくは、下記リンクからホームページをご覧ください。

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