日経BP社に取材いただいた記事が公開されました!

二次相続を見据えた遺産分割|配分の考え方

二次相続を見据えた遺産分割|配分の考え方

「配偶者は相続税が大きく軽減されるから、まず全部配偶者に相続させれば安心」——そう考える方は少なくありません。ですが、その選び方が次の相続(二次相続)で思わぬ税負担につながることがあります。父が亡くなる一次相続と、その後に母が亡くなる二次相続。この2回をセットで考えることが、家族の手元により多くを残す鍵です。この記事では、二次相続でつまずかないための遺産分割の考え方を整理します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

監修・執筆:石田 健雄(いしだ たけお)|CFP・1級FP技能士/FP事務所FPis代表

CFP1級FP技能士第一生命35年渋谷区

📌 この記事の要点

  1. 一次相続(例:父の相続)と二次相続(例:母の相続)は、セットで考えると全体の税負担を抑えやすい
  2. 配偶者の税額軽減は強力だが、使いすぎると配偶者の財産が膨らみ、二次相続で税負担が重くなることがある
  3. 二次相続では配偶者の税額軽減が使えず、相続人(子)の数も減るため基礎控除も小さくなりやすい
  4. 一次相続の段階で子にも一定額を相続させ、配偶者への集中を調整するのが基本的な考え方
  5. 自宅の小規模宅地等の特例や生命保険の非課税枠など、使える制度を二次相続まで見据えて配分する
タップで読みたい場所にジャンプ

一次相続と二次相続とは

一次相続は最初の親(例:父)が亡くなったときの相続、二次相続は残された親(例:母)が亡くなったときの相続を指します。この2回を分けて考えず、続けて起こるものとして設計することが節税の要点です。

相続対策では、一次相続二次相続という言葉がよく使われます。典型的なのは、まず父が亡くなり(一次相続)、その後に母が亡くなる(二次相続)というケースです。

多くの方は一次相続だけを見て「配偶者は税金が軽くなるから、まず全部母へ」と考えがちです。しかし、そのとき母に集めた財産は、次の二次相続でそのまま子へと引き継がれ、今度は配偶者の軽減が使えない状態で課税されることになります。だからこそ、2回の相続をひとつながりで考える視点が欠かせません。

配偶者の税額軽減の落とし穴

配偶者の税額軽減は、配偶者が取得した財産のうち法定相続分または一定額までは相続税がかからない強力な制度です。ただし使いすぎると配偶者自身の財産が増え、二次相続の税負担が大きくなる点が落とし穴です。

配偶者の税額軽減(配偶者控除)は、配偶者が取得した遺産のうち、法定相続分か一定額までは相続税がかからないという、非常に大きな制度です。これを最大限使えば、一次相続の相続税を大きく抑えられます。

ところが、ここに落とし穴があります。一次相続で配偶者に財産を集中させると、配偶者自身のもともとの財産と合わさって、二次相続で課税される財産が膨らむのです。しかも二次相続では、次の要因で税負担が重くなりやすくなります。

  • 配偶者の税額軽減が使えない
  • 相続人が1人減るため、基礎控除額が小さくなる
  • 財産が集中している分、適用される税率が高くなりやすい

「一次相続の税金がゼロだった」ことだけを見て安心すると、二次相続で想定外の負担が生じることがあります。2回の合計で考えることが大切です。

二次相続まで見据えた配分の基本

二次相続を見据えた配分の基本は、一次相続で配偶者に集中させすぎず、子にも一定額を相続させて財産の偏りを調整することです。配偶者の年齢や今後の生活費とのバランスを見ながら決めます。

二次相続まで見据えた遺産分割の基本的な考え方は、一次相続の段階で配偶者に集中させすぎないことです。子にも一定額を相続させておくことで、二次相続で課税される財産の偏りをやわらげられます。

ただし、これは配偶者の生活を犠牲にしてまで節税するという意味ではありません。次のバランスを見ながら決めます。

  • 配偶者の今後の生活費・介護費として必要な額
  • 配偶者自身がもともと持っている財産の額
  • 配偶者の年齢や健康状態

配偶者の生活の安心を確保したうえで、余剰となる財産を子にも分けておく——このバランス設計が、家族全体の手取りを守ることにつながります。

自宅・生命保険の非課税枠を活かす

自宅は小規模宅地等の特例で評価額を大きく下げられる場合があり、生命保険には法定相続人の数に応じた非課税枠があります。これらをどちらの相続で使うかを見据えて配分すると、二次相続の負担を抑えやすくなります。

二次相続対策では、使える制度をどちらの相続で活かすかまで考えると効果が高まります。

制度 ポイント
小規模宅地等の特例 要件を満たせば自宅などの評価額を大きく下げられる。誰が自宅を引き継ぐかで使えるかが変わる
生命保険の非課税枠 「500万円×法定相続人の数」までが非課税。相続人が減る二次相続では枠も小さくなる

たとえば生命保険の非課税枠は、相続人の多い一次相続の方が枠を大きく使える傾向があります。自宅の特例も、同居の有無などで使える相続人が変わります。制度を活かせる相続で使うという視点が、全体の負担軽減につながります。

制度の要件は細かく、個別事情で判断が分かれます。適用の可否は税理士にご確認ください。

事例で見る一次・二次相続の設計

配偶者に集中させた場合と、子にも配分した場合を事例で比べ、二次相続まで含めた負担の違いを確認します。数字は制度・財産構成で変わるため、実際の試算は税理士やFPに依頼するのが確実です。

Lさん一家|配偶者にすべて集中させたケース

父の相続で母がすべてを相続。配偶者の税額軽減で一次相続の税額は抑えられましたが、母の財産が大きくなり、数年後の二次相続で子にまとまった相続税が発生しました。

Mさん一家|二次相続を見据えて配分したケース

父の相続の段階で、母の生活費を十分確保したうえで、子にも一定額を相続。二次相続で課税される財産の偏りが小さくなり、2回の合計での負担を抑えられました。

ポイントは、一次相続だけの税額ではなく、二次相続まで含めた合計で比べることです。どちらが有利かは、財産の構成・配偶者の年齢・もともとの財産によって変わります。具体的な試算は、税理士やFPと一緒に行うのが確実です。

早めに準備するほど選択肢が広がる

二次相続対策は、相続が起きてからでは打てる手が限られます。生前から財産を把握し、遺言・生前贈与・生命保険の活用などを組み合わせておくと、家族が困りにくい形を選びやすくなります。

二次相続の対策は、早く始めるほど選べる手段が増えます。相続が起きてしまうと、その時点の財産と法律の枠内でしか対応できません。元気なうちにできる準備には、次のようなものがあります。

  • 財産の把握:預貯金・不動産・保険などをリスト化し、家族と共有する
  • 遺言の作成:誰に何を残すかを明確にし、分割の争いを防ぐ
  • 生前贈与の活用:制度の範囲で計画的に財産を移す
  • 生命保険の活用:非課税枠や受取人指定を使い、渡したい人へ確実に残す

これらは相続・税務・法律が絡み合うため、税理士・弁護士・FPが連携して進めると安心です。FP事務所FPisでは、専門家と連携しながら二次相続まで見据えたライフプランのご相談を承っています。

よくある質問(FAQ)

二次相続とは何ですか?
最初に亡くなった親(例:父)の相続を一次相続、その後に残された親(例:母)が亡くなったときの相続を二次相続といいます。2回をセットで考えることが対策の要点です。
配偶者に全部相続させると本当に損なのですか?
一律に損とは言えません。一次相続の税額は抑えられますが、配偶者の財産が増え二次相続の負担が重くなることがあります。2回の合計で有利かを判断することが大切です。
なぜ二次相続は税負担が重くなりやすいのですか?
配偶者の税額軽減が使えず、相続人が1人減って基礎控除も小さくなり、財産が集中して税率が上がりやすいためです。これらが重なると負担が増える傾向があります。
一次相続で子にどのくらい相続させればいいですか?
配偶者の生活費や年齢、もともとの財産とのバランスで決まります。一概には言えないため、財産構成をもとに税理士やFPと試算して判断することをお勧めします。
小規模宅地等の特例はどちらの相続で使うべきですか?
誰が自宅を引き継ぐか、同居の有無などで使える相続人が変わります。要件が細かいため、どちらで活かすかは税理士に確認しながら設計するのが確実です。
生命保険は二次相続対策になりますか?
「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、渡したい人へ確実に残せる点が対策になります。相続人が減る二次相続では枠が小さくなる点も踏まえて設計します。
対策はいつから始めればいいですか?
早いほど選べる手段が増えます。相続が起きてからでは打てる手が限られるため、元気なうちに財産の把握と方針づくりを始めておくと安心です。
遺言書は二次相続でも用意した方がいいですか?
はい。一次・二次のどちらでも、誰に何を残すかを明確にしておくと分割の争いを防ぎやすくなります。専門家に相談して形式の整った遺言を用意しましょう。
相続税の試算は誰に頼めばいいですか?
具体的な相続税額の計算や特例の適用可否は税理士の専門分野です。ライフプラン全体の中での位置づけは、FPと合わせて相談すると整理しやすくなります。
二次相続の相談はどこにすればいいですか?
税務は税理士、法律は弁護士・司法書士、全体設計はFPが窓口です。FP事務所FPisでは専門家と連携し、二次相続まで見据えたご相談を承っています。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。FP相談・保険・証券をワンストップで提供します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。

対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

  • 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
  • ワンストップ対応:FP相談・証券・保険を一貫サポート
  • 伴走型の継続サポート:年1回以上のフォローアップで継続的に見直し
  • 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
  • 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料

📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
対面・オンライン・LINE・電話・メール、すべてに対応。首都圏以外からもオンラインでご相談いただけます。

お金の不安を、ひとりで抱え込まないでください

FP事務所FPisでは、初回90分の相談を無料で承っています。ライフプラン・資産運用・年金・保険・相続まで、あなたの状況に合わせて中立の立場でご一緒に考えます。

無料相談を申し込む

よろしければシェアしてください!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

タップで読みたい場所にジャンプ