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親の介護と自分の老後資金|ダブルケアの備え方

親の介護と自分の老後資金|ダブルケアの備え方

「親の介護が始まったら、自分の老後資金づくりはどうなるのだろう」——40代・50代でこの不安を抱える方が増えています。子育てと介護が重なる方もいれば、親の介護と定年準備が同時にやってくる方もいます。この記事では、介護費用のリアルな目安と使える公的制度、そして自分の老後資金を守りながら親を支える家計の考え方を、順を追って整理します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

監修・執筆:石田 健雄(いしだ たけお)|CFP・1級FP技能士/FP事務所FPis代表

CFP1級FP技能士第一生命35年渋谷区

📌 この記事の要点

  1. 在宅介護でも月平均で数万円台、施設介護なら十数万円以上の自己負担が続くケースがあり、期間の平均は5年前後とされる
  2. 介護保険サービスの自己負担は原則1〜3割。高額介護サービス費や高額医療・高額介護合算制度で負担に上限がある
  3. 介護費用は「親のお金で親の介護をまかなう」を原則にすると、自分の老後資金を守りやすい
  4. 介護休業給付や介護休暇を使えば、離職せずに介護と仕事を両立できる可能性が高まる
  5. 早い段階で親の資産・年金・希望を家族で共有しておくと、いざという時の判断がぶれにくい
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ダブルケア世代とは|介護と老後資金が重なる負担

ダブルケアとは、親などの介護と、子育てや自分の老後準備が同時期に重なる状態を指します。晩婚化・長寿化により40代後半〜50代で直面する人が増え、時間・体力・お金の三重の負担がかかりやすいのが特徴です。

「ダブルケア」は、もともと育児と介護の同時進行を指す言葉でしたが、近年は親の介護と自分の老後資金づくりが重なる状態を含めて語られることが増えました。平均寿命が延び、親が80代・90代でも存命という家庭が一般的になった結果、子世代が定年を意識する50代で介護が始まるケースが目立ちます。

この世代がむずかしいのは、お金の出口と入口が同時に来る点です。親の介護費用という支出が増える一方で、自分自身は老後資金を貯める最後の追い込み期にあたります。どちらか一方に偏ると、もう一方が立ち行かなくなりかねません。だからこそ、感情ではなく数字とルールで線引きをしておくことが大切になります。

介護費用はいくらかかる?在宅・施設別の目安

介護費用は在宅か施設かで大きく異なります。在宅介護は月数万円台、有料老人ホームなど施設介護は月十数万〜数十万円が目安です。加えて住宅改修や介護ベッドなどの一時費用が発生します。

公的な調査では、介護に要する費用は一時的な費用と毎月の費用に分けて把握するのがわかりやすいとされています。あくまで目安ですが、次のように整理できます。

区分 費用の目安 主な内容
一時費用 数十万円程度 住宅改修、介護ベッド、手すり設置など
在宅介護(毎月) 月数万円台 デイサービス、訪問介護、消耗品など
施設介護(毎月) 月十数万〜数十万円 入居一時金、月額利用料、食費・居住費など

介護期間は平均で5年前後とされ、長期化すると総額が数百万円規模になることもあります。金額の幅が大きいのは、要介護度・地域・施設のグレードで変わるためです。まずは「親の年金と資産で、月いくらまでなら無理なく出せるか」を把握することが出発点になります。

介護費用の負担を軽くする公的制度

介護保険サービスの自己負担は原則1〜3割で、高額介護サービス費により月の負担額に上限が設けられています。さらに医療費と合算できる高額医療・高額介護合算制度もあり、制度を使うことで負担を抑えられます。

介護費用は「かかった額をそのまま全部払う」わけではありません。使える制度を知っておくと、家計へのダメージを和らげられます。

  • 介護保険サービス:要介護認定を受ければ、対象サービスの自己負担は所得に応じて原則1〜3割です。
  • 高額介護サービス費:1か月の自己負担が一定の上限を超えた分が払い戻されます。上限は所得区分で異なります。
  • 高額医療・高額介護合算療養費:1年間の医療と介護の自己負担を合算し、上限を超えた分が戻る制度です。
  • 各種控除:一定の介護サービス費や医療費は、確定申告で医療費控除の対象になる場合があります。

制度の上限額や対象は所得・年度によって変わります。実際の適用可否や金額は、お住まいの市区町村の窓口や地域包括支援センター、税務は税理士にご確認ください。

自分の老後資金を守る「親のお金で親の介護」の原則

介護費用は「親の年金・資産でまかなう」を基本方針にすると、自分の老後資金を守りやすくなります。子が費用を肩代わりし続けると、自身の老後が立ち行かなくなるリスクが高まるためです。

ダブルケアで最も避けたいのは、子世代が自分の老後資金を取り崩して親の介護を続ける状態です。親の介護は終わりが読みにくく、感情的に「できる限り出してあげたい」と考えがちですが、それが自分の老後の困窮につながっては本末転倒です。

基本の考え方はシンプルで、親の介護は、まず親自身の年金と資産でまかなうという線引きです。そのためには、親が元気なうちに次を把握しておくと安心です。

  • 親の年金額(月・年)と受給口座
  • 預貯金・保険・不動産などの資産の概要
  • 加入している医療保険・介護保険の有無
  • 介護が必要になったときの希望(在宅か施設か 等)

お金の話は切り出しにくいものですが、「万一のとき困らないように」という切り口なら比較的話しやすくなります。

介護離職を避ける|仕事と介護を両立する制度

介護のために仕事を辞めると、収入が途絶え自分の老後資金づくりが止まってしまいます。介護休業給付・介護休暇・時短勤務などの両立支援制度を活用し、離職を避ける選択肢を先に検討することが重要です。

介護を理由に仕事を辞める「介護離職」は、目先の負担は減っても、その後の収入・年金・老後資金に長く影響します。まずは働き続けながら介護する方法を検討したいところです。

制度 概要
介護休業 対象家族1人につき通算93日まで、分割取得も可能。介護休業給付の対象になる場合がある
介護休暇 年に数日、時間単位でも取得できる短期の休暇
短時間勤務等 勤務時間の短縮やフレックスなど、両立のための措置

制度の詳細や給付額は勤務先の規程や雇用保険の要件によります。人事部や公共職業安定所(ハローワーク)に確認し、辞める前に使える制度を洗い出すことをお勧めします。

事例で見るダブルケアの家計

具体的な事例を通じて、親の年金・資産の範囲で介護費用をまかない、自分の老後資金づくりを止めない家計の組み立て方を確認します。方針を先に決めておくことで判断の迷いが減ります。

Aさん(52歳・会社員)|母の在宅介護

母(80歳)に要介護2の認定。母の年金と預貯金の範囲でデイサービスと訪問介護を利用し、Aさんは介護休暇を活用しながら勤務を継続。自身のiDeCo・NISAの積立は減額せず維持しました。

Bさん(55歳・自営業)|父の施設入居

父(85歳)が施設へ入居。入居一時金と月額は父の資産と年金でまかない、不足分は兄弟で分担額を事前に取り決め。Bさんは「立て替えは記録を残す」ルールを作り、後の相続で揉めない準備もしました。

Cさん(48歳・共働き)|育児と介護の同時進行

子の教育費と義母の介護が重なるダブルケア。夫婦で家計を一本化し、教育費・介護費・老後資金の口座を分けて「見える化」。介護費は義母の年金内に収める方針で、老後資金の積立を守りました。

いずれも共通するのは、お金の出どころと上限を先に決めている点です。方針が定まっていると、いざという時の判断がぶれにくくなります。

よくある質問(FAQ)

親の介護費用は子が負担しなければいけませんか?
法律上、直系血族などには扶養の義務がありますが、まずは親自身の年金・資産でまかなうのが基本です。無理のない範囲で分担し、立て替えは記録を残すと後のトラブルを避けやすくなります。
介護はどのくらいの期間続きますか?
個人差が大きいですが、各種調査では平均で5年前後とされています。長期化する可能性を前提に、月々の負担が続いても大丈夫な範囲を設計しておくと安心です。
介護費用の自己負担に上限はありますか?
高額介護サービス費により、1か月の自己負担額には所得に応じた上限があります。上限を超えた分は申請により払い戻される仕組みです。詳細は市区町村にご確認ください。
介護のために仕事を辞めるべきでしょうか?
介護離職は収入と老後資金に長く影響します。まずは介護休業・介護休暇・短時間勤務などの両立支援制度を検討し、辞める前に使える制度を洗い出すことをお勧めします。
親の資産やお金の話をどう切り出せばいいですか?
「万一のとき困らないように」という切り口が比較的話しやすいです。年金額・預貯金・保険・希望する介護の形などを、元気なうちに少しずつ共有しておくと安心です。
在宅介護と施設介護、どちらが費用を抑えられますか?
一般的には在宅介護の方が月々の費用は抑えやすい傾向ですが、家族の負担は大きくなりがちです。金額だけでなく、介護する側の生活や健康も含めて総合的に判断することが大切です。
介護費用は医療費控除の対象になりますか?
一定の介護サービス費や医療費は医療費控除の対象になる場合があります。対象範囲は複雑なため、確定申告の前に税理士や税務署にご確認ください。
自分の老後資金づくりは介護中もやめない方がいいですか?
可能な範囲で積立を続けることをお勧めします。介護費を親の資産でまかなう方針にできれば、自分の資産形成を止めずに済むケースが多くなります。
兄弟間で介護費用を分担する際の注意点は?
負担割合や立て替えの記録を事前に取り決めておくことが大切です。曖昧なままだと後の相続で不公平感が生じやすいため、金額と経緯を残しておきましょう。
ダブルケアの相談はどこにすればいいですか?
介護は地域包括支援センター、家計・資産の全体設計はFPが窓口になります。FP事務所FPisでは介護と老後資金を合わせたライフプランのご相談を承っています。

東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由

FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。FP相談・保険・証券をワンストップで提供します。

石田健雄 FP事務所FPis代表

石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表

CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。

対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)

日経BP(日経ビジネス Human Capital)に取材掲載

「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」

石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。

とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。

2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。

📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)

FPisが提供できる5つの強み

  • 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
  • ワンストップ対応:FP相談・証券・保険を一貫サポート
  • 伴走型の継続サポート:年1回以上のフォローアップで継続的に見直し
  • 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
  • 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料

📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
対面・オンライン・LINE・電話・メール、すべてに対応。首都圏以外からもオンラインでご相談いただけます。

お金の不安を、ひとりで抱え込まないでください

FP事務所FPisでは、初回90分の相談を無料で承っています。ライフプラン・資産運用・年金・保険・相続まで、あなたの状況に合わせて中立の立場でご一緒に考えます。

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