配偶者を亡くしたあと、多くの方が同じことをおっしゃいます。「何から手をつければいいのか分からない」。悲しみのなかで、葬儀の準備、役所の手続き、金融機関からの連絡、親族との相談が、一度に押し寄せてくるからです。この記事は、検索で上位を狙うために書いたものではありません。いま実際に困っている方に、順番だけをお伝えするために書いています。急ぐものと、後でよいものを分けるところから始めましょう。
📌 この記事の要点
- いま決めなくてよいことが、たくさんあります。まず急ぐものと後でよいものを分ける
- 最初の2週間で必要なのは、死亡届・年金の受給停止・健康保険・世帯主変更など役所まわりが中心
- 遺産の分け方、住まいの名義、保険の受取は、数か月かけて考えて構わない
- 口座が凍結されても、預貯金の仮払い制度で当面の資金を引き出せる場合がある
- 期限のある手続きは相続放棄3か月・準確定申告4か月・相続税申告10か月。この3つだけは日付を確認しておく
いま決めなくてよいことが、たくさんあります
配偶者を亡くした直後は、判断力が普段どおりではありません。この時期にすべてを決める必要はなく、実際に期限があるのは一部の手続きに限られます。急ぐものと後でよいものを分けることで、目の前のことに集中できるようになります。まずは分けるところから始めてください。
ご葬儀のあと、金融機関や保険会社、親族から次々に連絡が入ります。そのなかには「今すぐ決めなくてよいこと」がかなり含まれています。
| いま急ぐこと | 後で構わないこと |
|---|---|
| 死亡届の提出(7日以内) | 遺産の分け方をどうするか |
| 年金の受給停止 | 自宅の名義をどうするか |
| 健康保険・介護保険の資格喪失 | 生命保険の受取金をどう使うか |
| 世帯主の変更(14日以内・該当する場合) | ご自身の今後の生活設計 |
| 当面の生活費の確保 | 不要になった契約の整理 |
💡 この時期にやることは2つだけです。①期限のある手続きを終える ②当面の生活費を確保する。それ以外は、落ち着いてからで間に合います。
最初の2週間で終わらせる手続き
亡くなってから2週間ほどのあいだに必要になるのは、役所と年金に関する手続きが中心です。死亡届は7日以内、世帯主の変更は14日以内が目安です。年金の受給停止は、遅れると受け取りすぎた分を返すことになるため、早めの手続きが必要になります。
| 手続き | 期限の目安 | どこで |
|---|---|---|
| 死亡届の提出 | 亡くなったことを知った日から7日以内 | 市区町村(葬儀社が代行することが多い) |
| 年金受給権者死亡届 | 厚生年金は10日以内、国民年金は14日以内 | 年金事務所・年金相談センター |
| 健康保険・後期高齢者医療の資格喪失 | 14日以内が目安 | 市区町村または勤務先 |
| 介護保険の資格喪失 | 14日以内が目安 | 市区町村 |
| 世帯主の変更 | 14日以内(該当する場合) | 市区町村 |
💡 役所の手続きは、まとめて1日で済むことが多くあります。多くの市区町村に「おくやみ窓口」があり、必要な手続きを案内してもらえます。事前に電話で確認してから行くと、1回で終わります。
⚠️ 年金の受給停止が遅れると、受け取りすぎた年金を後で返すことになります。あわせて、まだ受け取っていない分を受け取る「未支給年金」の請求ができる場合があります。年金事務所で同時に確認してください。
当面の生活費をどう確保するか
金融機関が死亡を把握すると、その口座は凍結されます。遺産分割が終わるまで自由に引き出せなくなりますが、預貯金の仮払い制度を使えば、当面必要な資金を単独で引き出せる場合があります。上限は同一の金融機関で150万円までとされています。生活費の目処を早めに立てておくことが大切です。
口座はいつ凍結されるか
金融機関が死亡を把握した時点で凍結されます。役所に死亡届を出しても自動的に伝わるわけではなく、相続人からの連絡や、新聞のお悔やみ欄などがきっかけになります。
預貯金の仮払い制度
遺産分割が終わる前でも、相続人が単独で一定額を引き出せる制度があります。
引き出せる額 = 相続開始時の預貯金額 × 3分の1 × その相続人の法定相続分
ただし、同一の金融機関につき150万円が上限です。
手続きには、亡くなった方の出生から死亡までの戸籍、相続人の戸籍、印鑑証明書などが必要です。金融機関ごとに必要書類が異なるため、窓口で確認してください。
その他に確認しておくこと
- ご自身名義の口座は凍結されません。当面はここから支出できます
- 生命保険の死亡保険金は、受取人固有の財産として扱われるため、比較的早く受け取れます
- 葬祭費・埋葬料の給付が受けられる場合があります(健康保険の種類により異なります)
⚠️ 手続きの具体的な進め方や必要書類の判断は、司法書士・弁護士・税理士など、それぞれの専門家にご相談ください。この記事は全体の順番をお伝えするものです。
受け取れるお金を確認する
配偶者を亡くしたあとに受け取れる可能性があるのは、遺族年金、未支給年金、生命保険の死亡保険金、勤務先からの弔慰金や死亡退職金などです。いずれも請求しなければ受け取れません。何が受け取れるかを早い段階で一覧にしておくと、今後の生活設計が立てやすくなります。
| 受け取れる可能性のあるもの | どこに請求するか |
|---|---|
| 遺族厚生年金・遺族基礎年金 | 年金事務所・市区町村 |
| 未支給年金 | 年金事務所 |
| 中高齢寡婦加算(要件あり) | 年金事務所 |
| 生命保険の死亡保険金 | 保険会社 |
| 死亡退職金・弔慰金 | 勤務先 |
| 葬祭費・埋葬料 | 市区町村または健康保険 |
| 高額療養費の払い戻し | 健康保険(亡くなる前の医療費がある場合) |
遺族年金の考え方
遺族厚生年金は、亡くなった方の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3が基本です。ご自身に老齢厚生年金がある場合は調整されます。受給の要件や金額は個別の事情で変わるため、年金事務所でのご確認をおすすめします。
💡 一覧にすることの意味:受け取れる金額が分かると、「これから毎月いくらで暮らしていくのか」が見えます。この数字が出るまでは、住まいや大きな支出の判断を急がないほうが安全です。
住まいと名義の話は、急がなくて構いません
自宅に住み続けられるかどうかは、多くの方が早い段階で不安に思うところです。配偶者居住権など、住み続けるための仕組みも用意されています。名義変更の登記には期限がありますが、直後に慌てて決める必要はありません。生活が落ち着いてから、専門家を交えて考える領域です。
すぐに住まいを失うわけではありません
配偶者が亡くなったからといって、翌日に自宅を出なければならないということはありません。遺産分割で自宅をどうするかは、時間をかけて話し合う事柄です。
- 配偶者居住権:自宅の所有権を取得しなくても、配偶者が住み続けられる権利を設定できる制度があります
- 遺産分割協議:相続人全員で話し合って決めます。期限そのものはありません
- 相続登記:2024年4月から義務化されており、不動産の取得を知った日から3年以内が原則です
⚠️ 相続登記には期限がありますが、亡くなった直後に決める必要はありません。3年の猶予があります。まず生活を立て直してから、司法書士に相談してください。
この時期に避けたい判断
- 不動産の売却をその場で決める
- まとまった保険金を、内容を確認しないまま運用商品に入れる
- 「相続税がかかるはずだ」と思い込んで慌てる(基礎控除の範囲内で、かからない方も多くいらっしゃいます)
期限のある手続きを、日付で確認する
相続の手続きのうち、期限が決まっているのは相続放棄が3か月、準確定申告が4か月、相続税の申告と納付が10か月です。それ以外の多くは期限がありません。カレンダーにこの3つの日付だけを書き込んでおけば、慌てずに順番を組めます。
| 手続き | 期限 | どこで |
|---|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 相続開始を知った日から3か月 | 家庭裁判所 |
| 準確定申告 | 相続開始を知った日の翌日から4か月 | 税務署 |
| 相続税の申告・納付 | 相続開始を知った日の翌日から10か月 | 税務署 |
| 相続登記 | 不動産の取得を知った日から3年 | 法務局 |
| 遺族年金の請求 | 時効は5年 | 年金事務所 |
⚠️ 3か月の期限だけは注意してください。借入や連帯保証がある可能性がある場合、相続放棄を検討する時間が限られます。心配な事情があるときは、早めに弁護士・司法書士へご相談ください。
紹介でこの記事にたどり着いた方へ
この記事は、税理士や知人からの紹介でご覧になっている方を想定して書いています。手続きの順番が分かっても、実際に手を動かすとなると迷う場面が出てきます。誰に何を頼めばよいかを整理するところから、ご一緒することができます。
ここまでお読みいただいて、「順番は分かったけれど、自分の場合はどうすればいいのか」と感じられたかもしれません。それが普通の感覚だと思います。手続きの一覧と、ご自身の状況は、たいてい一対一で対応しないからです。
FPisができること
- いま何が起きているかを、一枚に整理する。受け取れるお金、出ていくお金、期限のある手続き
- これからの生活費の見通しを立てる。遺族年金を含めて、毎月いくらで暮らしていけるか
- 誰に頼むかを整理する。登記は司法書士、相続税は税理士、争いがあれば弁護士。窓口を分けてご案内します
- 急がなくてよい判断を、急がないと伝える。これがいちばん多いかもしれません
📍 初回のご相談は90分無料です。何かを決めるためではなく、いまの状況を整理するためにお使いください。オンラインでも対応しています。
手続きの流れをご自身で確認されたい方は、相続手続き期限診断もあわせてご利用ください。
ご紹介くださった方にお伝えいただく必要はありません。ご自身のペースでご連絡ください。
よくある質問(FAQ)
配偶者が亡くなったら、まず何をすればよいですか?
役所の手続きはいつまでにすればよいですか?
銀行口座はいつ凍結されますか?
凍結された口座からお金を引き出せますか?
遺族年金はいつ請求すればよいですか?
自宅にはこのまま住み続けられますか?
相続放棄の期限はいつまでですか?
相続税はかならず課税されますか?
相続登記はいつまでにすればよいですか?
誰に相談すればよいか分かりません。
📌 このテーマを、ご自身の数字で相談したい方へ:配偶者を亡くされた方のお金の相談(初回90分無料・対面/オンライン)
東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由
FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、100世帯超のお客様のお金の課題に向き合ってきた実績を持ちます。手続きの整理から、その後の生活設計までワンストップで伴走します。
石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表
CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。100世帯超のライフプラン・保険・資産運用・相続をサポート。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。
対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)
「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」
石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。
とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。
2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。
📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)
FPisが提供できる5つの強み
- 独立系の中立性:特定の金融機関に雇用されていないFP事務所です。保険・投資信託のお手続きは、代表の石田が所属先の登録を用いて対応します。報酬の出どころは「相談料が無料の理由」で開示しています
- ワンストップ対応:FP相談・証券・保険を一貫サポート
- 伴走型の継続サポート:年1回以上のフォローアップで継続的に見直し
- 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
- 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料
📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
対面・オンライン・LINE・電話・メール、すべてに対応。首都圏以外からもオンラインでご相談いただけます。
まず、状況を整理するところから
何かを決めるためではなく、いま何が起きているかを一枚にするためのご相談です。
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※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の購入・売却・保有を推奨するものではありません。制度・税制・数値は執筆時点の公開情報にもとづいており、今後変更される場合があります。
※税務・法務の取り扱いは個別事情により異なります。実際の判断にあたっては、税理士・弁護士・司法書士など各分野の専門家にご相談いただくことをお勧めします。投資には元本割れなどのリスクがあり、最終的なご判断はご自身の責任でお願いいたします。

