相続の相談は誰にすればいいか|窓口の選び方と、最初に聞かれること
相続が始まった。あるいは、これから始まりそうだと分かった。何かしなければと思うのに、誰に相談すればいいのかが分からない——ご相談の入口で、もっとも多くうかがう言葉です。税理士、司法書士、弁護士、銀行、FP。名前は知っていても、どこに何を頼めるのかまでは、なかなか分かりません。この記事では、窓口ごとの役割の違いと、最初の相談で何を聞かれるのかをご説明します。制度の網羅的な解説ではなく、最初の一歩を決めるための案内としてお読みください。
📌 この記事の要点
- 相続の相談先は、何に困っているかで決まります。税額なら税理士、不動産の名義なら司法書士、争いがあるなら弁護士です。
- 「何に困っているか分からない」段階であれば、全体を見て順番をつける窓口から始めると、遠回りになりません。
- 最初の相談で聞かれるのは、亡くなった方との関係、相続人の人数、財産のおおまかな種類と規模、そして期限のあるものに手をつけているかです。
- 相続には3か月・4か月・10か月という期限があります。何に困っているか分からない段階でも、この三つだけは先に確認します。
- 手続きの全体像や必要な書類を先に確認したい方向けに、FPisでは相続の手続きガイドと診断ツールをご用意しています。
相談先は「何に困っているか」で決まる
相続の専門家はそれぞれ扱える範囲が法律で定められています。税額の計算は税理士、登記は司法書士、争いの代理は弁護士。困りごとの種類が決まれば、窓口も決まります。
相続の相談先が分かりにくいのは、専門家ごとに扱える範囲が法律で定められているからです。まずその整理からご説明します。
| 窓口 | おもに扱うこと | こんなときに |
|---|---|---|
| 税理士 | 相続税の計算・申告、財産の評価 | 相続税がかかりそう。土地の評価が分からない |
| 司法書士 | 不動産の相続登記、法定相続情報一覧図の作成 | 実家や土地の名義を変えたい |
| 弁護士 | 遺産分割の交渉・調停、相続人間の争いの代理 | 話し合いがまとまらない。連絡のとれない相続人がいる |
| 行政書士 | 遺産分割協議書の作成、各種書類の収集 | 書類の準備を手伝ってほしい |
| 金融機関 | 口座の名義変更・解約 | 預金の手続きを進めたい |
| FP | 全体像の整理、手続きの順番づけ、相続後の生活設計 | 何から手をつければよいか分からない |
⚠️ 税務の具体的な判断は税理士、法律問題は弁護士・司法書士の領域です。FPは全体を見て順番をつけ、必要な専門家におつなぎする役割を担います。それぞれの領域を越えて助言することはできません。
困りごとがはっきりしていれば、この表から窓口が決まります。問題は、何に困っているかがまだ分からない場合です。
「何から手をつけるか分からない」ときの入口
困りごとが特定できていない段階で個別の専門家を訪ねると、その専門家の領域から話が始まります。全体を見て順番をつける窓口から入ると、遠回りを避けられます。
相続が始まったばかりの時期は、財産の全体像も、相続人の範囲も、まだはっきりしていないことがほとんどです。この段階で税理士を訪ねれば税額の話から始まりますし、司法書士を訪ねれば登記の話から始まります。どちらも必要なことですが、それが最優先かどうかは、全体を見ないと分かりません。
全体を見る窓口で行うこと
- 相続人の範囲を確かめる。誰が相続人になるのかを、戸籍で確認する必要があります
- 財産のおおまかな棚卸しをする。預貯金、不動産、有価証券、保険、そして借入金
- 期限のあるものを確認する。後述する3か月・4か月・10か月
- どの専門家が必要かを決める。税理士が要る規模か、登記が要るか、争いの兆しがあるか
- 順番をつける。同時にすべては進められません。何を先にするかを決めます
📌 遠回りになりやすい例
・相続税がかからない規模なのに、税理士に依頼してしまう
・相続放棄を検討すべき状況なのに、3か月を過ぎてしまう
・不動産の分け方が決まる前に、登記の相談を始めてしまう
いずれも、全体を見る段階を飛ばしたときに起こりやすいものです。
石田は35年の実務のなかで、この「順番をつける」場面に数多く立ち会ってきました。ご家族にとっては初めてのことでも、順番を知っている人が横にいれば、進み方はずいぶん変わります。
先に確認する三つの期限|3か月・4か月・10か月
相続には法定の期限があります。相続放棄・限定承認は原則3か月、準確定申告は4か月、相続税の申告・納付は10か月。何に困っているか分からない段階でも、この三つは先に確認します。
相続の手続きには多くの種類がありますが、期限があるものは限られています。まずここを押さえます。
| 期限 | 内容 | 起算点 |
|---|---|---|
| 3か月 | 相続放棄・限定承認の申述 | 自己のために相続の開始があったことを知った時から |
| 4か月 | 準確定申告(亡くなった方の所得税の申告) | 相続の開始を知った日の翌日から |
| 10か月 | 相続税の申告・納付 | 相続の開始を知った日の翌日から |
3か月がもっとも急ぐ
このうち、取り返しのつきにくいのが3か月です。借入金や連帯保証が財産を上回る場合、相続放棄という選択肢があります。ただし期限を過ぎると、原則として放棄できなくなります。
⚠️ 相続放棄を検討している間に、相続財産を処分したり使ったりすると、単純承認したものとみなされることがあります。借入金の有無が分からない段階では、預金の引き出しや不動産の処分について、先に専門家にご確認ください。
期限を延ばせる場合
3か月の期限については、財産の調査に時間がかかる事情があれば、家庭裁判所に期間の伸長を申し立てられる場合があります。期限が迫っていても、まだ手はあります。
相続税の申告については、遺産分割が10か月以内にまとまらない場合でも、いったん法定相続分で申告し、後から修正する方法があります。ただし配偶者の税額軽減や小規模宅地等の特例は、分割が済んでいることが要件となるため、手続き上の対応が必要です。
最初の相談で聞かれること|答えを用意しておく
初回の相談では、亡くなった方との関係、相続人の人数、財産の種類と規模、遺言の有無、そして期限のある手続きの進み具合が聞かれます。分かる範囲で構いません。
どの窓口であっても、最初に聞かれることはおおむね共通しています。あらかじめ知っておくと、相談の場で慌てずに済みます。
聞かれる7項目
- 亡くなった方との関係。配偶者か、お子さまか、ごきょうだいか
- 亡くなった日。期限の起算点になります
- 相続人は何人か。お子さまの人数、前婚のお子さまの有無、ご存命のごきょうだい
- 財産のおおまかな種類と規模。預貯金・不動産・有価証券・保険。金額は概算で構いません
- 借入金があるか。住宅ローン、事業の借入、連帯保証
- 遺言はあるか。ある場合、自筆か公正証書か。法務局に保管されているか
- すでに進めた手続きはあるか。金融機関への連絡、年金の手続きなど
📌 あるとよい持ち物
・亡くなった方の戸籍謄本(取得済みであれば)
・固定資産税の納税通知書(不動産の把握に役立ちます)
・預金通帳、証券会社からの報告書
・保険証券
・遺言書(開封していないものは、そのままお持ちください)
すべて揃っていなくて構いません。何もない状態でのご相談も承っています。
⚠️ 自筆の遺言書を見つけたときは、封を開けずに家庭裁判所の検認を受ける必要があります(法務局の保管制度を利用している場合を除きます)。見つけた時点でそのまま保管し、ご相談ください。
手続きの全体像を先に見たい方へ|ガイドと診断ツール
相談の前に手続きの全体像を確認したい方のために、FPisでは相続手続きのガイドと、状況に応じて必要な手続きを整理する診断ツールをご用意しています。
「相談する前に、どんな手続きがあるのか自分で見ておきたい」——そうおっしゃる方も少なくありません。FPisでは、そのための道具をご用意しています。
📋 相続手続きガイド
亡くなられた後に必要となる手続きを、期限の順に並べたガイドです。どの手続きにどんな書類が要るのか、どこに提出するのかを確認できます。
🔎 相続診断ツール
いくつかの質問にお答えいただくと、ご自身の状況で必要になりそうな手続きと、優先順位が整理されます。相談の前の下準備としてお使いいただけます。
ツールでできること・できないこと
| できること | できないこと |
|---|---|
| 必要な手続きの洗い出し | 相続税額の正確な計算 |
| 期限の確認 | 不動産の個別評価 |
| 必要書類の把握 | 相続人間の争いへの対応 |
| 相談前の論点整理 | 法的な判断 |
ツールはあくまで整理のためのものです。個別の判断が必要な場面——相続税がかかるかどうかの見極め、不動産の分け方、相続放棄の可否——については、専門家にご確認ください。
ツールをお使いいただいたうえで、「ここが分からない」という点を持ってご相談いただくと、初回の時間を有効に使えます。
相続のあとの生活も一緒に考える
相続の手続きが終わったあと、受け取った財産をどう扱うか、ご自身の生活設計をどう組み直すかという課題が残ります。手続きと生活設計は、本来つながっています。
相続の相談というと、手続きを終わらせることに目が向きます。しかし、ご相談を受けていて感じるのは、本当に難しいのはその先だということです。
手続きのあとに残る問い
- 受け取った預金や有価証券を、どこに置いておくのか
- 相続した不動産を、住むのか、貸すのか、売るのか
- 配偶者を亡くされた場合、ご自身の年金はどう変わるのか
- これからの生活費は、どこから出るのか
- ご自身の相続について、いま何を考えておくべきか
これらは手続きの期限に追われている間は、考える余裕がありません。けれど、手続きが一段落したあと、いずれ現れます。
📌 順番の考え方
①期限のある手続きを片づける(3か月・4か月・10か月)
②財産の名義を整える(登記・口座)
③受け取った財産の置き場所を決める
④ご自身のこれからの生活設計を組み直す
③と④は急ぎません。手続きが落ち着いてから、時間をかけて考えて構いません。
⚠️ 相続で大きな金額を受け取った直後は、金融機関からの提案が集まりやすい時期でもあります。判断を急がず、まず置いておくという選択で構いません。
FPisは、手続きの窓口そのものではありません。ただ、手続きの全体像を整理し、必要な専門家におつなぎし、そのあとの生活設計までを続けて見ていく——そういう立ち位置でご一緒しています。
紹介でこの記事にたどり着いた方へ
税理士やお知り合いからのご紹介でこの記事をご覧になった方へ。初回90分のご相談は無料です。何も決まっていない段階でのご相談を歓迎しています。
この記事は、税理士の先生やお知り合いからのご紹介、あるいは相続の診断ツールをお使いいただいた方に向けて書きました。検索して偶然たどり着かれた方にも、もちろんお役立ていただければと思います。
こんな段階でお越しください
- 相続が始まったが、何から手をつければよいか分からない
- 期限があると聞いたが、自分に何が当てはまるのか分からない
- 専門家に頼むべきか、自分でできるのかの見当がつかない
- 手続きは進んでいるが、そのあとの生活が見通せない
- いくつかの窓口で話を聞いたが、かえって分からなくなった
何も決まっていない段階が、いちばん相談の効果が出る時期です。資料が揃っていなくて構いません。手ぶらでお越しいただいても、うかがった内容から整理を始められます。
📍 ご相談の形
対面(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)/オンライン/LINE/電話
初回90分は無料です。その場で何かを決めていただく必要はありません。
必要に応じて、連携している税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントにおつなぎします。
石田は第一生命に35年勤めたのち、2025年4月に独立しました。35年の実務のなかで、ご家族を亡くされた方のお手続きに何度も同席してきました。そのときに繰り返し感じたのは、手続きの正しさより、順番が見えることのほうが人を落ち着かせるということです。
お一人で抱え込まず、まずはお話をお聞かせください。
※税務の取扱いについては税理士、法律問題については弁護士・司法書士へのご相談をお勧めします。FPisは全体の整理と、必要な専門家へのお取次ぎを担います。
よくあるご質問(FAQ)
相続の相談先について、ご相談の入口で多くいただくご質問をまとめました。
相続の相談は、誰にすればよいですか?
相続の期限には、どんなものがありますか?
相続放棄の3か月を過ぎてしまいました。
相談のとき、何を持っていけばよいですか?
自筆の遺言書が見つかりました。どうすればよいですか?
相続税がかかるかどうか、どう判断しますか?
FPに相談すると、何をしてもらえますか?
相談前に、自分で調べておくことはできますか?
相続した財産は、すぐに運用したほうがよいですか?
相談は無料ですか?
東京・渋谷のFP事務所FPisが選ばれる理由
FP事務所FPis(エフピス)は、東京都渋谷区に拠点を置く独立系FP事務所です。代表の石田健雄は第一生命に35年勤務し、ご家族を亡くされた方のお手続きに数多く同席してきました。手続きの整理から、その後の生活設計までを続けて担当します。
石田 健雄(いしだ たけお)|FP事務所FPis代表
CFP・1級FP技能士。第一生命に35年間勤務後、2025年4月に独立開業。ライフプラン・保険・資産運用・相続のご相談に対応しています。渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階。対面・オンライン・LINE・電話で対応。
対応エリア:東京都渋谷区周辺・首都圏全域(オンライン可)
「70歳まで働き続けたい。
だからこそ、今このタイミングで独立するべきだ」
石田は第一生命に35年間勤め、本社所属のFPとして多くのお客様に向き合ってきました。40代で個人向け営業の最前線に立った4年間は「会社人生で最も充実していた」と振り返るほど手応えのある日々でした。
とりわけ印象に残っているのが、ご家族への寄り添いサポートです。複雑な手続きを一緒に進めてさしあげると「本当に助かりました」と感謝の言葉をいただきました。「お客様の役に立てる喜び」——その体験が石田の原点です。
2025年3月末に第一生命を退社し、翌4月1日にFPis(エフピス)の看板を掲げました。
📰 出典:「第一生命『黒字リストラ』1000人募集に約2倍応募」(日経BP / Human Capital Online)
FPisが提供できる5つの強み
- 独立系の中立性:保険会社・証券会社・銀行のいずれにも属さず、お客様の利益を最優先
- ワンストップ対応:FP相談・証券・保険を一貫サポート
- 伴走型の継続サポート:年1回以上のフォローアップで継続的に見直し
- 専門家ネットワーク:税理士・弁護士・司法書士・不動産コンサルタントとの連携体制
- 初回相談90分無料:伴走サポート1年間も無料
📍 FP事務所FPis(エフピス)
東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階(渋谷駅・宮益坂口から徒歩約5分)
対面・オンライン・LINE・電話・メール、すべてに対応。首都圏以外からもオンラインでご相談いただけます。
何も決まっていない段階で、お話をお聞かせください。
FP事務所FPisでは、初回90分の相談を無料で承っています。お一人おひとりの状況をうかがったうえで、次にとる順番を一緒に整理します。対面・オンライン・LINE・電話のいずれでもご相談いただけます。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の取得・処分の勧誘や、投資判断・税務判断を行うものではありません。制度の内容・金額・期限は法令改正等により変更される場合があります。記載の数値は執筆時点の公表資料にもとづく目安であり、将来の成果を示唆するものではありません。
税務の取扱いについては税理士、法律問題については弁護士・司法書士など、それぞれの専門家へのご相談をお勧めします。実際のお手続きの前に、各制度の所管官庁・金融機関の最新情報をご確認ください。
FP事務所FPis(東京都渋谷区渋谷2-19-19 ワコー宮益坂ビル5階)

